噺/12 ページ12
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「そう云えば、私先程クッキーを作ったんです。…食べますか?」
漸く涙がおさまった私は、そのことを思い出した。
太宰さんがお店へやって来る前、試作品としてクッキーを作っていたのだ。
前世の私はかなり多くの資格を取ろうとしていたらしく、そのときにの知識が私に引き継がれている。
お陰で今世の学校での勉強では、だいぶ楽に高得点をとることができた。
※友達が居なかったので、楽だったが楽しくは無かった。一番嫌なパターン
探偵社にあるお皿をかりて、クッキーを盛り付ける。
…自分で云い出したことなのに、何故か緊張してきたー!
「…美味しいですわ!」
「中々のものだねェ。店が開けるンじゃないかい?」
「ありがとうございます!」
でも与謝野さん。流石にお店は無理だと思います。
「僕にも頂戴!」
「あ、はい!どう、ぞ…」
思わずお皿を差し出したまま止まってしまった…
いつの間にか後ろに江戸川さんが居たらしい。
足音が聞こえなかったけどいつ来てたんだろう、と考え込んでいると、手を差し出された。
「もっとある?」
「…あ、えっと。お店の方にあるんですけど」
「そっか。今度他にも頂戴!」
「りょ、了解しました!」
私がそう云ったのに満足したのか、江戸川さんはそのまま自身の机へと戻っていった。
私は2人の方に向き直りながら首を傾げる。
…えっと……?
「乱歩さん。Aさんのお菓子を気に入ったのだと思いますわ」
「『また今度会うとき、お菓子を作っておいてほしい』て云うことだろうねェ」
「なるほど」
なんか嬉しいかも
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お嬢(プロフ) - こんにちは!えっと……1話目で異能力の時点で気づけよ!とありますが、どういう意味でしょうか? (2016年12月1日 17時) (レス) id: 989eae2896 (このIDを非表示/違反報告)
とみー - 凄く面白いです!あとよかったらですが絵を描かせて頂けないでしょうか...(・ω・`) (2016年11月13日 22時) (レス) id: a2712d12f1 (このIDを非表示/違反報告)
きたにゃん(プロフ) - 華京院アリスさん» コメントありがとうございます!私もすごく書けるという訳ではないのですがそれでもよろしければ。そうですね…、やっぱり文と文との空白はある程度開けた方がいいと思います!私の場合、文庫本などの書き方をよく読んでいるのでそれに近い書き方になっているのかなと。 (2016年9月13日 7時) (レス) id: dabed5a637 (このIDを非表示/違反報告)
華京院アリス(プロフ) - はじめまして!読ませていただきました。すっごく面白いです!そんな発想があったか!って思いました。私は最近小説書き始めたばっかりで全然うまく書けないので尊敬しちゃいます!迷惑じゃなければアドバイスとかもらってもいいですか?更新楽しみにしてます! (2016年9月12日 20時) (レス) id: 270ea87993 (このIDを非表示/違反報告)
きたにゃん(プロフ) - そんなことありませんよ!笑笑 楽しく見ていただけているのなら嬉しいです!更新頑張りますね (2016年9月6日 19時) (レス) id: dabed5a637 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きたにゃん | 作成日時:2016年8月23日 19時