アニスタのまんまじゃん?. ページ4
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クローゼットを開けば、幾度となく(?)スチルやらで目にしてきた"あの制服"が丁寧にハンガーに掛けられていた。
『うっそぉ…本物じゃん。』
アニ○イト系列で販売されているコスプレ用の制服とさほど変わりのないデザインのソレ。
さほど、とはじゃあ何が違うのか。
具体的なところを言うならば、スカートの柄だ。
『チェックじゃない…。』
言葉通りである。
スチルやらで幾度となく目にしてきた(2回目)制服のスカートは確かにチェックだったはずなのに。
あたしの目の前に掛けられているソレの柄は、無地。
もう一度言います、無地です。
「A〜、まだ準備出来てないのぉ?遅いんだけど。」
『か、か、勝手に入ってこないでくだひゃい…!!』
制服をジロジロ見ていたら瀬名泉の再登場。
1億の顔は素晴らしく眩しくて、緊張のあまり噛みました。ダッサ。
「何、?急に敬語とか気持ち悪いんだけど……てか、噛むとかダサ。兎に角さっさと着替えてよね。遅れるってば。」
『ハイ…』
ほら、瀬名泉にも言われた。
ダサいことなど死ぬ前から分かっとるんじゃ。傷口を抉るな恥ずかしい。
瀬名泉が部屋から出ていったのを確認して、再びクローゼットの前に立ち着替えを始める。
前世の制服はセーラー服だったので、他校のブレザーを見ると羨ましいなぁなんて思ったものだ。
(2度目だけど)人生初のブレザー制服。
袖を通して見れば、ワクワクとドキドキが入り交じってテンションをあげた。
部屋にあった姿見に自分の姿を映して、変なところがないかチェックに入ると、あたしは大きく目を見開く。
『うわ、くそ美人……』
スリ、と自分の頬を触った。
その感触が確かに伝わって、CGでも何でもなく、ちゃんと自分なんだと自覚する。
ふわふわの銀髪、アイスブルーの大きな瞳。
先程、「唯一のお兄ちゃん」と瀬名泉が言っていたけど嘘じゃないのかもしれない。(?)
一頻り自分に見蕩れたところで、我に返り時間を確認する。
時刻はもう8時を過ぎていて、部屋の外から怖い程の威圧を感じたので、これまた見覚えのあるスクールバッグにスマホ等を詰め込んで部屋を出た。
階段を駆け下り、『い、いってきまーす…?』とぎこちなく挨拶をして外へ出ると、瀬名泉が待機していた。
「遅い。」
『待って、それで行くの、ですか?』
「はぁ?いつも後ろに乗ってるでしょお?」
アニスタOP名物のバイクに跨る瀬名泉。普通に目に毒。
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なこ(プロフ) - にゃーちゃんさん» あ、あ、コメントありがとうございます(;;)!もっと悶絶させられるよう頑張ります!(?) (6月23日 5時) (レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - セナが…王様が…てぇてぇ過ぎるッ…!!!!(悶絶)めちゃ好きです!更新頑張って下さい。楽しみにしてます! (6月11日 14時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 麻衣さん» わー!コメントありがとうございます( ᐪ^ᐪ )!好きだ!って思って貰えるようにもっと頑張ります! (5月22日 23時) (レス) @page7 id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - 最近ずっと見させていただいてます。お話すごく好きです。 (5月22日 1時) (レス) id: 9b82d4ecb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なこ | 作成日時:2023年5月11日 0時