皇帝サマ. ページ13
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『はっはぁ…!はァ…!』
び、びっくりした。
我が最推しに世界最大の感謝をしてたら、いつの間にか目の前にその最推しの顔があって、「瞳綺麗だな」って見つめられた。
あたし、一応月永レオのオタクだからあんなんされて危うく落ちかけたわ。あぶねっ。
脱兎の如く逃げてきたけど、あたしの選択は間違っていなかったと信じたい。
…………間違ってないよね?
『……ここ、何処?』
ねえ!!!間違ってないよね!?!?!?!?!
きっと存在してるであろう世のお姫さま達が羨むようなウハウハ展開から逃亡してきたのに!!!!!
月永レオのアイドル生命を守り抜いたのに!!!!
『迷子った〜最高〜』
現実はあまりにもあたしに厳しすぎでは?
せめてさ、転生特典で校内の構図ぐらいは頭に残っといてくれよ。頼むよ、ホント。
『うわぁ、すご。壁も窓も背景そのまんま…』
迷子になったことを潔く認めた瀬名A、たぶん17歳。
開き直ってお手軽プチ聖地巡礼を始めました、こんにちは。
凄いねぇ、夢ノ咲学院。
一室一室の扉がややでかい。3m越えの巨人でも通るんか?ってレベルででかい。
あとシック?なんていうの?アンティーク?
ちょっと日本からかけ離れた感じの窓とかデザインが普通に良い。金がかかってそうで正直この廊下歩くのも胃が痛い。
「あれ、転校生ちゃん?そんな所で何をしているんだい?」
はい!はい!ちょーーーっと待って!!
今聞こえた!
背後から聞こえた!!!
cvがグリーンリバーのあの方の声が聞こえた!!うわぁ!うわぁぁぁぁ!
……まって転校生だって?居るのか!?居てしまうのか!?我らが女神、転校生のあんずちゃん〜!?!?!
とりあえずどっかに隠れて盗み見しとく?
「どこに行くのかな。君のことなんだけど…」
『……えっ?』
隠れ場所をキョロキョロと探して、目先にあった曲がり角を曲がろうとしたら後ろからガッシリ肩掴まれたんだけど?
なに?みんな肩触るの好きなの?そーゆー癖あるの?
てか、なんだって?
君のことなんだけど?その手に触れてるのはあたしの肩なんだけど?
「こんにちは」
『あはっ、こ、こんにち、は、』
振り返ると、綺麗なクリーム色の髪が小さく揺れた。
一瞬目があい、目の前のその人物は嬉しそうに微笑む。
え?誰かって?
夢ノ咲学院の皇帝だよ!!天祥院英智サマだよ!!!!
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なこ(プロフ) - にゃーちゃんさん» あ、あ、コメントありがとうございます(;;)!もっと悶絶させられるよう頑張ります!(?) (6月23日 5時) (レス) id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - セナが…王様が…てぇてぇ過ぎるッ…!!!!(悶絶)めちゃ好きです!更新頑張って下さい。楽しみにしてます! (6月11日 14時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - 麻衣さん» わー!コメントありがとうございます( ᐪ^ᐪ )!好きだ!って思って貰えるようにもっと頑張ります! (5月22日 23時) (レス) @page7 id: b90089acae (このIDを非表示/違反報告)
麻衣(プロフ) - 最近ずっと見させていただいてます。お話すごく好きです。 (5月22日 1時) (レス) id: 9b82d4ecb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なこ | 作成日時:2023年5月11日 0時