26*.ギフト？ knsha【3】 ページ32
knside
「シャオローン、ただいま。」
「しっまぁ！おかえりー！！」
扉を開けるや否や、たたっ、とこちらに走り寄ってきて俺の脚にぎゅっ、と抱きつくシャオロン。
待ってや死んでまう。
頭を抱えそうになるのを何とか抑えてとりあえず抱きつくのをやめさせた。
「朝飯持ってきたで。」
机の上に皿を置くと、ひょこっ、と覗き込んだシャオロンは目をキラキラさせて。
「わー！！うさぎしゃんやぁ！！」
「！？」
うさぎしゃん！？こいつ殺す気か！？
悶える俺を気にも留めずシャオロンはりんごを手に取った。
が、食べようとはせず両手で持ったまま眺めている。
「…食わへんの？」
「だって……うさぎしゃんかわいそう……。」
そう言って見てからにしょぼん…と項垂れるシャオロン。
だぁくそ、なんなんや。理由可愛すぎか。
「可哀想ってただのりんごやろ？」
「しっまはこころないからわからへんねん。」
ソファーにもたれ掛かりながらそう言った俺に、舌足らずな声がぴしゃりと厳しく言い放つ。
こいつ子供になっても煽りスキルは健在なんやな…。
「やかましいわ。…やなくて、そのうさぎもりんごやから食べてもらえるのが一番嬉しいと思うで？」
俺がそう言うとシャオロンは、ぱあっと表情を明るくした。
「ほんま！？うさぎしゃんうれしい！？」
「あぁ、嬉しい嬉しい。めっちゃ喜ぶわ。」
適当な返答になってしまったけど、そんなことは全く気にしていないらしくはむっ、とりんごにかぶりついた。
「……美味いか？」
「うんっ！おいしー！！」
なんやろなぁ…食べてる姿見てるだけやけどめっちゃ心にくるわ…。可愛ええ……。
満たされた気持ちで眺めていると、いつの間にかシャオロンはりんごを食べ切っていた。
「おいしかった！ごちそーさまでした！！」
ぺちっ、と両手を合わせてそんなことを言うシャオロン。
おいまじかよ天使そのものやん。
何も言えずにただシャオロンを見つめていると、シャオロンはソファに座っている俺の隣に来て膝をぺしぺしと叩いた。
「え、何？」
訊ねても無言でぺしぺし叩いている。
まさか、と思い手を退けると、よいしょ、と膝の上に乗っかってきた。
26*.ギフト？ knsha【4】→←26*.ギフト？ knsha【2】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 207人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るある。 - ラッピングしてお返しするところ、、、尊い‼️ (5月12日 1時) (
レス) @page37 id: daaa2cbdca (このIDを非表示/違反報告)
るある。 - 最高です(・・)ﾏｶﾞｵ (5月12日 1時) (レス) @page33 id: daaa2cbdca (このIDを非表示/違反報告)
レマ - ありがとうございます 尊いです (2023年4月16日 16時) (レス) @page34 id: a92f5b28bf (このIDを非表示/違反報告)
Labo(プロフ) - 電球ソーダさん» 返信、遅れてしまってすみません！尊いは最大の褒め言葉です…！ありがとうございます…！！ (2022年5月24日 5時) (レス) id: 34b51c2cbe (このIDを非表示/違反報告)
電球ソーダ - 尊い (2021年7月3日 3時) (レス) id: 9b3bfa43e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Labo | 作成日時：2020年4月21日 10時
