24*.反逆ノ躾 tngr【1】 ページ23
tnside
こんこん、と総統室の戸をノックする。
今日は、とある決心をしてここに来た。
入れ、という声がして、深呼吸を一つした後で戸を開けて中に入る。
そこには、ソファに掛けて紅茶を飲む彼、グルッペン・フューラーの姿があった。
これからすることを考えるとぐつぐつと煮立つように恥ずかしさが込み上げてくるけれどぐっ、と堪えて。
「……グルさん。」
「何だ？」
普通に応じたグルさんの方へと無言で歩いて行き、ぐい、とソファの背もたれに押し付けた。
……ところまでは良かった。
「…………っ…！！」
いややっぱ無理やろ…！
自分が主導権握るなんて……！！
いつも主導権握られっぱなしでちょっと悔しいからなんて理由で今日は自分から行くぞ、と決めたはいいけど表情一つ崩さないどころか微笑すら浮かべてる彼に対して初手にして手詰まり。
どういうことや……。
「どうした？トントン？」
言葉こそ行動の意味を訊いてきているがこちらを真っ直ぐに見た瞳が語っている。
ほら、次はどうした、と。
「ちょ……っと待ってください…。」
あれおかしいなぁ。
この後抱き締めてキスとか色々考えてたはずなのに何一つとして実行できない……。
顔を赤くして俯いた俺を見てか、グルさんはくつくつと喉を鳴らし愉快そうに笑った。
「何だ、今日はトン氏がエスコートしてくれるんじゃないのか？」
紅い瞳が可笑しそうな光を湛え揺れる。
その言葉通り、彼はいつものように噛み付いては来なかった。
完全に分かった上で遊んでるんや……。
「……っ、そうですよ。俺やって牙剥けばグルさんのこと簡単に食べてしまえるんですからね……？」
そう言ってグルさんの首元に腕を回す。
ぐい、と引き寄せてそのまま……。
そのまま…………。
「ほう……？」
…出来ない。どうしてもこの端正すぎる顔を前にすると出来ない。
むしろ自分でやったのに急激に顔が熱くなるのが分かる。
なっさけな……。
でもここでずっと足踏みするわけにもいかないだろう、とぎゅっと目を瞑って、グルさんの唇に口付けをする。
声一つあげない。
それが悔しい。
でもそれ以上に自分からしたなんて、恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだった。
耐えられずにすぐに離すと、グルさんは目を細めて。
「…もう終わりか？」
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るある。 - ラッピングしてお返しするところ、、、尊い‼️ (5月12日 1時) (
レス) @page37 id: daaa2cbdca (このIDを非表示/違反報告)
るある。 - 最高です(・・)ﾏｶﾞｵ (5月12日 1時) (レス) @page33 id: daaa2cbdca (このIDを非表示/違反報告)
レマ - ありがとうございます 尊いです (2023年4月16日 16時) (レス) @page34 id: a92f5b28bf (このIDを非表示/違反報告)
Labo(プロフ) - 電球ソーダさん» 返信、遅れてしまってすみません！尊いは最大の褒め言葉です…！ありがとうございます…！！ (2022年5月24日 5時) (レス) id: 34b51c2cbe (このIDを非表示/違反報告)
電球ソーダ - 尊い (2021年7月3日 3時) (レス) id: 9b3bfa43e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Labo | 作成日時：2020年4月21日 10時
