いつもありがとうございます。記念話です。 ページ29
困りましたねAちゃん！
〜魔入間パロ。
｢はーい、授業始めっぞー｣
気だるげに教科書を肩に担ぎ、魚の頭が付いたような奇妙な魔獣を絞めながらその男は入室してきた。
ボサボサに跳ねている白髪に瓶底メガネを掛けているが、このレイラー・ウツには彼が素晴らしいポテンシャルを隠し持っている事に唯一気がついていた。
｢あ、自己紹介まだやな。アイロニー・Aだ｣
非常勤講師だからな、覚えんでええぞ。きちんと授業をしてくれるのか不安になる程、気だるげにアイロニー先生は自己紹介を終えた。
▽▲
｢んじゃま、今日はここまでやな｣
パタンとアイロニー先生が教科書を閉じると共に、けたたましく授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
…思ったより、いやびっくりするほど分かりやすい授業であった。隣に座るシャオちゃんが、パチパチと目を瞬かせ｢なんや、もう終わってしもたんか？｣と驚いていた。彼はこの授業で一睡もせず、普段ならあまり取らないメモさえ取るほど集中していた。
▷1年生の中で気だるげなやる気の無い教師から、凄腕教師へとランクアップを果たした。
｢さて、逃げるか。｣
バサリと背中から黒い蝙蝠の様な黒い羽を出し、飛翔の準備を始めるアイロニー先生。
え？と皆の頭の上に疑問詞が浮かんでいると、教室の扉が勢いよく開かれそのまま扉が吹っ飛んで行く。
ゑ？皆が言葉を忘れている間に、アイロニー先生は生徒の合間を駆け抜け空へと羽ばたいて行った。
｢アイロニー先生ぇぇ！！｣
教室の扉を吹き飛ばし、片手に手斧を持って現われた男は我々師団のイロニー・ショッピであった。何時もやる気がまるで感じられない目は、血走りまるで獲物を狩ろうとしている魔獣を彷彿とさせる。ギラギラと光る目に、チビりかけたウツを他所にシャオロンは怯まず話しかけた。
｢あれ、ショッピやん！どないしたん？｣
｢シャオロンさん、アイロニー先生いましたよね｣
ゆらりと面をもたげ、シャオちゃんをじっと見つめる。いや、怖すぎやろ。恐怖が膝に来てもうとるんよ、ほら見て、めちゃくちゃ膝笑ってるんやけど！
｢さっき授業終わったし、まだ学内におるやろ｣
ふぅん、と熱が冷めたのかクルリと手斧を回し、大腿部に付けているホルダーに収める。そんなホルダー持ってたん？初めて見たんやけど?!
何時もとは違うショッピに驚くも、この後更なる驚きがウツを待っていると言うのは又別の機会に。
アイロニー・A先生
男じゃない女だ。
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きな粉大使(プロフ) - 白さん» コメントありがとうございます。なかなか主人公がムキムキしている小説がないので書いてるんですが、好きと言ってくださりテンションうなぎ登りです…！ (2020年2月16日 16時) (
レス) id: 816a82456a (このIDを非表示/違反報告)
白 - とても面白いです。筋肉ムキムキの女の子好きなのでこの作品すごく好きです。 (2020年2月16日 14時) (レス) id: ad3a81de86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きな粉大使 | 作成日時：2020年2月9日 7時
