されど日常は回る。 (ページ6)

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イモ姫は今日もイモる。ページ6

「姫さま、今日はお茶会の日です。起きてください。」

ミ・イース国の第二皇女のAの世話係のトントンが扉を叩く。Aは結婚適齢期でありこの時期を過ぎて仕舞えば、もらい遅れ中々結婚出来ず大変な事になる。

それを危惧してお茶会という出会いの場を設けているのだが…。

「いやです。私ここから出ません」

この姫、生粋のイモりなのだ。ここ最近…いや、もうずっと部屋の中で篭りっきりだ。いい加減出て来て欲しい。

…しかし、こちらとて考えがある。

「姫さま、今外に出れば姫様のお好きなタルトがございますのに…」

要らないんですかねー？私が食べでもいいんですかねぇー？煽る様に話しかければ中で「クッ悪魔め！」と叫ぶ声が聞こえてきたが此方は手段を選んではいられない。

「出てこない様ですし、いただきまーす」

あー、と分かりやすく口を開けると、扉を勢いよく開ける音がした。

「私も食べる！」

今までイモりにイモっていたのだが、この日を境に彼女はイモれなくなる。

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A様
ミ・イース国第二皇女。イモりにいもっている。もう布団が婚約者でいくない？甘いものに壊滅的に弱いのですぐつられてしまう。

トントン
ぐうたら皇女の執事。首には赤いマフラーを着用している。苦労人でイモる皇女の扱いに戸惑っていたが菓子で釣れることを理解してからと言うもの菓子作りに没頭。

鬱先生
教師。煙草を切らすと禁断症状が出るようになった。教える腕は確かなのだが、女性関係がアレなので評判ガタ落ちしている。

コネシマ王
隣国の王様。小さい頃からAと交流があり親しい。最近国が荒れまくっていて草。