Everything is a story.《 JUMP × kt 》

。 ページ28

kt side





それぞれお昼を食べ終わると、追加でコーヒーを頼んでゆっくり休憩。

既にここに来てから1時間半経ってるけど、それも山ちゃんと来るときだといつものこと。




｢なあけいと、1つだけ聞いていい？｣


｢うん、1つと言わずいくらでも。
答えられるだけ答える｣


｢2年後、どうなってたいって思ってる？｣


｢学んだことをちゃんとJUMPに持って帰ってきて、それで今よりもっと最高なグループになりたいなって思ってる｣


｢そうじゃなくて。けいと自身の話｣


｢えっ、けいと？
けいとは...そうだね、やまちゃんも言ってたけど戻ってきたとき、悲しいけどきっとここにけいとの居場所はないと思うの。
いくらみんながけいとがいたって事実を忘れないでいてくれても、2年もあったらその事実だけじゃどうにもならないこともあると思うから。
だから戻ってきたとき『Hey! Say! JUMPは8人』って空気がたぶんできてる中で、いい意味でその空気を壊したいって思ってる｣




悲しいけど、なんて前置きしたけど2年後には間違いなくHey! Say! JUMPに俺の居場所はない。

俺がいない2年間の間にHey! Say! JUMPを好きになる人は間違いなくいる。

その人たちにとって、Hey! Say! JUMPは8人なわけで。

そんな人達からしたら俺は｢過去にいた人｣だろうし、戻ってきたら｢新しく入ってくる人｣って思われるだろう。

だけど、行く前から俺を応援してくれてる人に失礼がないように。

行った後からHey! Say! JUMPを好きになった人にも好きになってもらえるように。

メンバーだけでなく、ファンにも戻ってきたら必ず｢アメリカ行かせてよかった｣って思ってもらいたい。




｢けいとがそこまで真剣なの初めて見たよ｣


｢え、けいといつも真剣だよ｣


｢そうなんだけどさ。
あんな泣き虫だったけいとがここまで成長したかって思ったらなんかすげぇ嬉しいんだよ｣


｢やめてよ恥ずかしい...｣


｢けいとが言った『アメリカ行かせたこと絶対後悔させない』って言葉、信じてるから。
だからデカくなって帰ってこいよ｣


｢へへ、ありがとう｣


｢あ、体型の話じゃないぞ！心だぞ！
太って帰ってくるんじゃねーぞ！｣


｢分かってるって｣




最後まで俺を絶対に泣かせまいとする大ちゃんは、最初からずっと陰で支えてくれてた大ちゃんから何も変わってない。

俺もいつかはこんな人になりたいな。

...じゃなくて、絶対になろう。





next >＞ light green

6 days more >> Light Green→←。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す