Donut hole. 《 JUMP × kt 》

◎ ふたりめ。 ( 青× ) ページ28

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※｢パパとママと子供と｣の続編(望まれていない)
※notアイドル、kt女体化注意





深夜2時。

薮の家で酔い潰れてたところを、車の運転のためにお酒を飲んでなかったけいとに叩き起されて家に帰ってきたらこの時間。

チビは既に夢の中だし、久しぶりにけいととふたりの時間が過ごせる。

そう思うと酔いも覚めた(気がした)。

せっかくだから、って改めてふたりで飲み直すことに。

子供できてからけいととふたりきりって何気に初めてかもしれない。

涼介が生まれてからけいとはお酒を飲まなくなった。

だけど久しぶりに飲んだからか、ものの数分であっさりできあがってしまった。




｢いのちゃん、｣


｢あなたも伊野尾さんですけど｣


｢いーの！いのちゃんはいのちゃん！｣


｢いつまでその呼び方なの｣


｢ん〜...｣




微妙に返事をしないままけいとはこたつに入った。

その隣に座れば、すぐに俺にもたれてくる。

くっそー！俺の嫁世界一カワイイ！

そういう気分屋なところはずっと変わらない。

変わらないけど、子供ができてからはあんまり見たことがない。

親としてちゃんとしなきゃいけないって思ってるのかな、なんてなんとなく思う。

ぼんやりそう考えながら缶チューハイを飲んでたら、ふいにけいとが呟いた。




｢いのちゃん、ごめんね｣


｢は？急にどうしたの｣


｢けいとね、ちゃんといのちゃんのことすきだよ。
いっつも構ってあげられなくてごめんね、涼介ばっかでごめん、そっちばっかじゃだめだって分かってるんだけど...
けいとふたつのこと同時にするの苦手だからね、どうしてもどっちかになっちゃうの。
でもね、ちゃんといのちゃんがすきだよってこと、ずっと変わらないよ｣


｢...え、ちょ、っと待って！？｣




酔った勢いなのか、普段のちょっとツンデレなけいとからは考えられないくらいのデレが発揮された。

照れて固まる俺に対して、けいとは俺の肩にまるでマーキングするかのようにぐりぐりーってしてくる。

こんなべったりくっついてくるけいとは初めてでどうしたらいいかわかんない。




｢んふふ、すきだよいのちゃん、いのちゃんは？
けいとのことすき？｣


｢...ううん、好きじゃない｣


｢...っへ？え、｣


｢好きなんかとっくに通り越してる。愛してる｣


｢...なに、もう、あせる｣




ちょっと怒ったように頬をふくらませて俺を睨んでる(つもりらしい)けいとはやっぱり可愛い。

子供ができたって何ら変わりはない。

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