榎本家の美女【あなたの番です】 (ページ36)

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第34話ページ36

神「…部屋まで送りますよ」

『そんな…悪いのでここまでで大丈夫です、神谷さんありがとうございます』

神「いえ。俺の方こそ時計ありがとうございます…」

『ふふｯ…喜んで頂けたなら嬉しいです。そうだ、RINEやってたら交換しませんか?』

神「…いいですよ」

そのまま助手席と運転席に座りながらRINEを交換した。あ、トップ画ウサギだ。飼ってるのかな…?

『ありがとうございます、また何かあったら連絡しますね!』

神「わかりました。気を付けて帰ってください」

車を降りて神谷さんへお辞儀をしてマンションへ入った。後ろを振り返ると神谷さんはまだいて手を振ると気付いて振り返してくれた。嬉しい…

エレベーターへ乗り込み、4階のボタンを押して閉を押そうとし扉が閉まりかけたその時だった

両手で扉を開け入ってきた総一くん…
同時にエレベーターの扉が不気味に閉まる音に背筋がゾッする。

『わっ…びっくりした。総一くん…どうしたの…?』

総「Aちゃんを迎えに来たんだよ?…手紙に帰る時間書いてなかったから僕心配だったんだ」

『そ、そうなんだ…ごめんね』

総「大丈夫だよ。無事に帰ってきてくれたから…。たくさん荷物あるんだね、持つよ?」

神谷さんから貰ったぬいぐるみに手を伸ばそうとする総一くんの手を振り払った。

『ご、ごめん…そんなつもりじゃなかったんだけどなんか反射的に…』

総「……大切なぬいぐるみなんだね…触ろうとしてごめんね」

『…あ、うん…気にしないで』

エレベーターを降りて気まずい中、玄関の鍵を開け部屋に入った。靴を脱いでリビングへ向かうと後から突然抱き締められた

『え、え…?ちょｯ、総一くん離して…』

総「やだ。……Aちゃんは…神谷さんって人が好きなの…?」

『…?!…どうしてそんなこと聞くの…?』

総「夕飯食べる時にテーブルに置いてあったプリント見たから…ハートの中にその人の名前あったし」

『……』

総「……安心して僕応援するよ。…それとごめんね、急に抱きしめて…寂しかったから、つい。Aちゃんおやすみ」

『………おやすみ』

抱き締めてた身体を離して私の顔を覗き込んでから満面の笑顔でおやすみと言って自室へ戻って行った総一くん。その笑顔がやけに怖くて急いで自分の部屋に戻って鍵を掛けた

気になってゴミ箱をみるとそこには私がハートの中に神谷さんと書いたレポート用紙が破られて入ってた