榎本家の美女【あなたの番です】 (ページ24)

今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:177,327 hit

第22話ページ24

神「それで?」

都「いや…その、ね?Aちゃんが将人くんとお祭り行きたいって」

『えぇっ?!』

神「……それは本当ですか?」

まあ、一緒に行きたいとは思ったけど…神谷さんの予想外の反応で友人に言われた言葉を思い出してしまった…

どうしよう…と都築さんの方に目線を向けるとウィンクされた…

『あっはい…明日私の通ってる大学付近でお祭りあるんですけど、一緒に行きませんか?』

神「…いいですよ」

『やっぱ、そうですよね…って、え?!』

神「どうしたんです?祭り一緒に行くんでしょう?」

これも予想外だったから驚いていると、神谷さんに帰る時間をまた聞かれ後で迎えに来ます。と言われる

都「やったね!Aちゃん!」

『は、はい…』

都「もっと喜ばなきゃ、ね?」

『でも、緊張しちゃって…』

それならと、都築さんがこれ使ってとポケット中から花形の可愛らしいヘアゴムをくれた。

『これって…彼女さんのですか?』

都「ノンノン!それ俺のヘアゴムだし、俺に彼女はいませーん!絶賛フリーでっす!だからね、これあげる!安心して未使用だから!!」

『あはは…そうなんですか。ありがとうございます』

都「これでお祭りデートは上手く行くはずだよ!さ、仕事しよ～仕事～♪」

本当に彼は親切というか、なんというか…とてもいい先輩を持った。今度は、都築さんにもお礼しなきゃなぁ…

そして、数時間後約束通り神谷さんが終わる15分くらい前に迎えに来てくれた。バイトが終わり着替えて都築さんへお疲れ様です。と伝えレジ横のイートインスペースで座って待ってる神谷さんの元へ行き2人で店を出た。

『すみません、お待たせしてしまって…』

神「…構いませんよ。これも仕事なんで」

『あの、この前の…取り調べの件って』

神「あぁ…その事ですが、明日の昼頃…祭りに行く前に少しだけお時間を頂けますか?」

『はい。大丈夫です…』

こくりと頷き、隣にいる神谷さんを見ると私の視線に気付いたのか目が合ってしまう。慌てて視線を逸らすと、彼が急に私の肩を抱き引き寄せてきた。

神「あぶっねぇな。…怪我ないですか?」

『あの…』

神「…?あ、あぁ…すみません」

どうやら、結構なスピードな走ってきた車が来たから私を引き寄せてくれたらしい。俯いてた顔を上げ声を掛けると至近距離で目が合い胸が高鳴る中、神谷さんは身体を離してくれる。

…別にあのままでも良かったのに。なんて思ってしまう私がいた、、、