抑止力 ページ8
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あれから、毎日の様に朝から出待ちをしていたゾムは今では暫く学校に来ていない。
風邪か？いや、でもバカは風邪を引かないって言うし…。
「A元気ないじゃん。…やっぱゾムくんの事で悩んでるんでしょ？」
『んー、いつも一緒に居たからなー。でも、悪いのは私じゃないし…。』
「いつまで意地張ってんの！！」
やっぱり…様子を見に行ったほうがいいかな…。
「行ったほうがいいよ？」
『エスパーか。』
「ほら、絶対ゾムくんも寂しがってるって！」
超能力者の疑いがある友人に背中を押された私は、放課後にゾムの家を訪ねることにした。
なぜ家を知っているかと言うと、ゾムが「遊びに来てえな！！」と聞きもしないことを言って来たから。まさか役に立ったなんて。
ゾムの家に行くまでの道。
いつもゾムの居たスペースは彼が居なくなっても尚空けてしまう。
風除けとなっていた彼の高くて大きな身体は隣には無い。冷たい風がすっぽりと空いた私の胸を通り過ぎていく。
なんて感傷に浸っていればゾムの家がもう目の前。
冷えた指でピンポンを押す。
ドアの向こうから聞こえた足音が私の緊張を一気に加速させる。
なんて言えばいいんだっけ。
どんな顔すればいいんだろう。
ガチャ
「はーい。」
何日ぶりだろう。
そこには見慣れた筈だがいつもの彼とは違う雰囲気を醸し出すゾム。
ゾムは私を見て一瞬驚いた表情をするがすぐに冷静な顔をする。
その冷静な顔が「何の用だ。お前とは会いたくない。」と冷たく私に語りかけている様に思えてしまう。ゾムは絶対にそんなこと言わない筈なのに。
「まぁ、入れや。」
『お、お邪魔します。』
一人暮らしだから狭くてすまん、とリビングに通してくれお茶まで持って来てくれた。
『気ぃ使わなくていいから。』
「ええから。それで、何しに来てん。』」
『え、えっと。ここ何日も学校に来てないからどうしたのかなって。風邪ならお見舞いしようと思って。』
しどろもどろになってしまう。
彼の前でこんなに緊張したことはあっただろうか。
「…そんだけ？」
『う、うん。』
「風邪とちゃう。俺は元気やから、それだけなら帰って？」
いつもの彼なら「このまま泊まってもええんやで？」と催促するだろう。
やはり今の彼は私に接する態度が違う。
やっぱり私の事が嫌いになったんだ。
『ごっ、ごめっ…！』
出したくもない涙が、止まらなくなった。
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アミン - すごく面白かったです！ (2020年12月8日 21時) (
レス) id: 4aa2b9c2bf (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 夜月さん» どの人か分からなかったから片っ端から潰していく作戦((ありがとうございます！！嬉しいです！ (2019年4月9日 19時) (レス) id: 36d07d0b38 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 関係ない佐藤さんも消されたやろｗｗこの作品おもしろいですね！ (2019年4月9日 18時) (レス) id: ab61f529ee (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - siratama〇さん» ありがとうございます！！逆ハーいいですよね…！ご意見ありがとうございました！！ (2019年4月6日 14時) (レス) id: 36d07d0b38 (このIDを非表示/違反報告)
siratama〇(プロフ) - 完結おめでとう御座います。影から応援させて頂いていました。次回作についてですが、私としては夢主無能設定がド性癖ではあります。ですが何よりも推したいのは逆ハーです。読者の一意見として、選択肢の１つとして考えて頂ければ幸いです。いつも応援しています！ (2019年4月6日 12時) (レス) id: 1503b2e324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎもち。 | 作成日時：2019年3月23日 9時
