検索窓
今日:1 hit、昨日:40 hit、合計:2,787,534 hit

ダメ3 ページ3




屋敷生活1日目


私が陽の光に当たると消滅することはもう存じておられるはずなのですが、えげつない日当たりのいい部屋にね、閉じ込められました。
逃げたら陽の光で天国行きだよ!って言いたいのがひしひしと伝わってきて身震いがしたが、
後から「あ、違う、地獄行きだ」と自ら突っ込みをするほどのしょーもない余力はまだあるので多分大丈夫だ。

てっきり冷たくて寒い…死んじゃう…!みたいな地下牢に入れられると覚悟していたのでこの部屋見た時は正直拍子抜けした
えぇ…もしかして私実は好待遇されてる…!?と少し勘違いする程の広くて豪華な和室。
だけどもう日当たりがよすぎて今はそんなことは絶対に言えない


まあ部屋のことは別にしてひとつ気付いたことがあって。






私、何もすることが無い。






『暇だよー、暇すぎるよ。

どうせ誰か見てるんでしょ』




そう言ってみるとどこかからガタッと音がした
カマかけたつもりだったんだけどやってみるもんだなと思い、音の出処を探す。




「……何故バレた」




『ごめんまさか床から出てくるとは思ってなかった』



ちょっっっとだけ頭踏んじゃったよ殺される!!
と戦えるわけもないけど少し身構える。
けれどその人が腰にある刀に手をかけることはなく、心の底から安心してへなへなと座り込む。




『…だ、誰ですか?』




「…知らなくていい。どうせお前はすぐ死ぬ」




『えっなんで?』




「……ここには鬼を恨むやつが沢山いる。少しでも油断したならばその首ないと思った方がいい」




『君も恨んでる?』



「ああ」



『でも今私を殺そうとはしないんだね』



「俺はお前を殺しはしない。お館様がそう仰ったから」



『それは良かった。本当に良かった』



私の気の抜けた発言の数々が気に食わないのか、そいつは顔を分かりやすく眉を動かす。


「………お前は本当に鬼か」




『多分、そうでしょ。見てこの牙』




「…歯並び悪いな」




『いや辛辣…』


本当に少しだけ話をした後に
もう一度だけ名前を伺ってみると今度は
冨岡義勇だ、と彼の口からかえってきた


結局教えてくれるあたり優しいのか、それとも私はどうせ死ぬだろうから教えても特にどうにも
と言う理由からか

もうどっちなのかは置いといて
喋る相手ができたのは嬉しかった。





『ありがとう、とちおか』




「冨岡だ」

ダメ4→←ダメ2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (2309 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4663人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 逆ハー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

m - 初コメント失礼します。鬼舞辻推しとしては素晴らしい作品だなと思いました。そして、夢主ちゃんが泣き虫な点もこの作品の良いところだと思いました。これからも、作者様が明るい気持ちでこの作品に戻って来てくださることを願い、応援しております。 (2023年2月19日 1時) (レス) @page45 id: 6abbe396c0 (このIDを非表示/違反報告)
らいむ - 不死川さんオチを恵んで・・・ください・・・  バタ(倒れた) (2022年12月29日 15時) (レス) @page45 id: 7852438752 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - 途中で終わっていて寂しいですてんまた更新されるのを楽しみにしてます (2022年8月6日 21時) (レス) @page45 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
thmrt1214(プロフ) - お話が更新されていて、とても嬉しいです! (2021年11月18日 12時) (レス) id: 92e3ef3143 (このIDを非表示/違反報告)
こたちゃん信者(プロフ) - むいくん、小芭内、天元様のオチを見てみたいです! (2021年8月18日 15時) (レス) id: 74c0c321e0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:桜花 | 作成日時:2019年8月10日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。