ダメ2 ページ2
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「…それにしても君は変わっているね。私達に対しての殺意そのものが感じられない。鬼は人間を捕食物として認識するのが当然だろう」
『いや…貴方達をどうこうする気とかなくてッ、そもそも仲間に裏切られ…うっうあ"あああ"あん』
「…また泣き出した」
「話になんねェよ。こいつ本当に鬼かィ?」
『ぐすっ、すみません…』
なぜ謝っているのかは自分でも分からない。呆れたような、馬鹿にしているような目線を様々に向けられるが今はそれにキレている場合ではない。
情けを誘うようにまだグスグスとしている阿呆な私に反して御館様は真剣な眼差しで此方を見つめる
「…君はなんでそんなに人らしい」
なんで?
その問いに脳天を貫かれたような気がした
人間を食うという本能があまりないから完全な鬼より弱いし日には勿論やられる。
下手したら人間よりも弱い。本当に馬鹿な生き物。
そう勝手に自己で完結して、理由なんて考えた日は無かった。
困りに困って、目の前の偉いさんであろう人を見つめ返す
見つめあって3秒くらいまでは良かったんだけど、なかなかお互い目を離そうとしなくて
最後の方は私も意地になって目飛び出るほど見つめたった
え〜目乾燥する
「…そもそも、君をこの館から出すことは絶対に出来ない。分かるだろう?」
『え、うん…?』
「……ハイだろうがァ」
『ハイ…』
「この館の場所を知ってしまった以上、殺すしかないと思っていたけれど」
「君は少し人に近すぎる。その原因が気になる、もしかしたら陽の光を克服できる最初の鬼かもしれない」
「…よって君をこの屋敷で生かすことにしよう」
『やっ……』
そう言われた瞬間、私は立ち上がって大いに喜びたかったけど堪えた。それでも、やった のやの字がもう口から出てた
最後まで言い切っていたら最悪首を切られてたかもしれないというほど周りの殺気が強くて思わず萎縮してしまう。
行動には出さなかったものの、皆の内心的には「は?鬼?共にこの屋敷で?殺してやる」だと察する
まあわかるよ。危険分子の鬼を自分らの本拠地で生かしておくとか気が気じゃないだろうけど
でもひとつだけ言いたいんだけどほんとに私弱いんだよ。笑えるくらい。
刀向けられたら本当にオシッコちょちょっちゃうくらいだから、実際いまチビってるし。
皆安心して!なんて言える雰囲気なわけなくて普通にその後監 禁されたよね
あーしんどい。
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m - 初コメント失礼します。鬼舞辻推しとしては素晴らしい作品だなと思いました。そして、夢主ちゃんが泣き虫な点もこの作品の良いところだと思いました。これからも、作者様が明るい気持ちでこの作品に戻って来てくださることを願い、応援しております。 (2023年2月19日 1時) (レス) @page45 id: 6abbe396c0 (このIDを非表示/違反報告)
らいむ - 不死川さんオチを恵んで・・・ください・・・ バタ(倒れた) (2022年12月29日 15時) (レス) @page45 id: 7852438752 (このIDを非表示/違反報告)
美穂(プロフ) - 途中で終わっていて寂しいですてんまた更新されるのを楽しみにしてます (2022年8月6日 21時) (レス) @page45 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
thmrt1214(プロフ) - お話が更新されていて、とても嬉しいです! (2021年11月18日 12時) (レス) id: 92e3ef3143 (このIDを非表示/違反報告)
こたちゃん信者(プロフ) - むいくん、小芭内、天元様のオチを見てみたいです! (2021年8月18日 15時) (レス) id: 74c0c321e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜花 | 作成日時:2019年8月10日 20時