*.**.…Episode 7….**.** ページ7
ーーーーこの気持ちは何だろう?何だか心も身体もふわふわして溶けてしまいそうになる…
「………貴方のお願いって…」
「うん!((ガツガツ…ちょうどふぁらがふぇってたふぁら…((モグモグ…ふぉれがいちばんにょれいにあふぁいふゅるふぉ((ガツガツ、モグモグ……」
「…G嫌、通訳してもらっていいですか?」
現在私、徳川そよの離れの屋敷に例の助けて頂いた彼を招き、お礼をとしようと思ったのだけど……
「申し訳ありませんがお嬢様…、このG嫌長年徳川家に仕えながらこの広い世を見てきたので御座いますが、こればかりはこの老いぼれにも分かり兼ねます…」
「そ、そうですか…」
と、諦めつつ肩を落とすけれど
「ふーん、そうなのね。それなら地に腹が付くまで食べていくといいわ」
なんとまあ、ここに究極の通訳さんが…!!
「信女さん!彼の言っている事が分かるのですか…!?」
「はい。普通に聞き取れると思うけど」
「信女殿、失礼ですがそれは貴女が変わり者だからでしょう」
G嫌はそう呆れていたけど私は純粋にすごいと思う他なかった。これなら彼の言葉が分かる。
「そ、それで信女さん。彼はなんて…」
「『調度品を集めてたら根元にドーナツの形をしたキノコが生えててそれを…」
「いや違うから。どこにそんなキノコ見つけてくるマリオがいるんだよ」
口にいっぱいいっぱいに詰め込んでいたモノを飲み込むと、彼は笑顔で即座にツッコんだ。そしてすぐにまた出来立ての大皿に手を伸ばし、料理を口に流し込んでいく。
「だからー、つまりこういう事だよ。((ガツガツ『ちょうどふぁらがふぇってたふぁら、&*%?>★!♡♬$◉⊥、€……』((モグモグ」
「いや、貴方大事なところ言う前にまた口にモノ詰めて結局さっきと変わらない……いえ、もっと聴き取りにくくなってるわよ」
「よぉーし!信女さん通訳お願いします!!」
「いや、無理ですからお嬢様!さっきので簡単なら尚更信女殿は無理ですからぁ!!」
最後にG嫌の本気のツッコミが炸裂した。
「…ふぅ、お腹いっぱい。じゃ、俺はもう帰るよ」
「え!もう帰ってしまわれるのですか?もう少し…」
私が慌てて彼を引き止めるように口を開くけれど、G嫌がそれを許さず口を挟む。
「なりませんぞ、お嬢様。もうすっかり夜が更けていますし、この後すぐにピアノのレッスンで御座いますぞ」
「……うう、確かにそうだけど…」
私はガクッと肩を落として心底落ち込んだ。
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威信 - すごく面白かったです! (2020年1月21日 19時) (携帯から) (レス) id: effeeaf02a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:交差点プリン | 作成日時:2017年6月21日 0時