第十九話 時は遡り___ ページ20
太刀川隊の隊室を後にした淳たちは其の後直ぐに盗まれたUSBの保管されていた部屋に向かっていた。
『此れが例のUSBが保管されていた部屋ですか』
淳は壁に手を当て特に大きな損傷が無い事を確かめた。壁を破壊した訳では無さそうだ。
「迅」
風間は扉の前に立つと手を出して何かを催促した。迅は「あー アレね」と云うとジャケットのポケットを探った。
「はい 風間さん」
迅がポケットから取り出したのはカードキーだった。傷一つない其れを風間は一瞥した後、扉横の機械に差し込む。
「此の部屋はカードキーで掛かっている鍵と暗証番
号で掛かっている鍵がある
暗証番号ならA級の隊員・元A級の隊員はほぼ全
員知っている」
「例外は何人かいるがな」と風間は暗証番号の
機械音と共に扉は開いた。
迅はぼんち揚げを咀嚼しながらカードキーを指した。
「其のカードキーは普段は城戸さんとこの司令室の
机の中だから其処から取り出すのは無理だろうな
あの人何時も司令室にいるし」
迅の言葉を否定するように風間は「否」と呟いた。
「会議が或ったら彼処は蛻けの殻だ・・・
警備もいないし事前に司令の行動パターンを知っ
ていれば造作も無い」
「えーあの城戸さんだよー?」迅はナイナイと手を振った。
「でも・・・」笑みを消し迅は考える素振りを見せた。
「城戸さんが持ってた此れが駄目なら後は開発室に
或る
『開発室・・・・・?』
「開発室って何ですか・・・・・?」
淳の云いたい事を代弁するように敦は訊いた。
迅は得意気に笑みを浮かべる。
「ボーダーの武器で或る『トリガー』について日々
研究・開発してる部屋です
会議室にいた鬼怒田さんが其処のトップ」
迅の言葉に淳と敦は顔を見合わせ"嗚呼"と呟く。
頭に思い浮かぶのはあの狸のような風体の男の人だ。
人体を検知してか、部屋の電気が付く。
明るくなった部屋の中を見れば其処には大事な書類や資料、そしてトリガーと呼ばれている物が並べられていた。
「此の部屋は発見当初荒らされていて何が盗み出さ
れたのか判明するのも困難だった
鬼怒田開発室長の立ち会いの元 資料を整理し盗まれた物が判った
ボーダー隊員の名簿
そして遠征計画の内容が保存してあるUSBだ」
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RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます。ワートリと文ストのクロスオーバーの話なら考えているのですが銀魂の方は大まかなストーリしか知っていないのでご期待に添えるかは分かりません。なかなか占ツクに顔を出す事が出来ませんがこれからも宜しくお願いします。 (2017年9月23日 18時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 凄く気に入った作品で大好きですもし今後他の作品を作る予定があったらワールドトリガーとコラボかトリップか転生した黒バスかアニメKか銀魂の銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体調にきよつけてがんばてください。 (2017年9月23日 16時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ひかるさん» コメントありがとうございます。なかなか占ツクに浮上する事ができませんが更新頑張りたいと思います。 (2017年6月17日 22時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる - ウォォォ!続きが気になります。(>_<)更新頑張って下さい! (2017年6月17日 14時) (レス) id: c10de46325 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - ふにゃたさん» コメントありがとうございます。更新頑張りたいと思います。 (2017年4月3日 21時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨雫 | 作成日時:2017年2月24日 23時