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白髪72 ページ4

そんなレインの様子を尻目に見ていた天羽は少し俯き訊いた


「レインさんは、寒くないの・・・・・?」


少女は瞬きを数回してふっと柔らかな笑みを零した


『うん、寒いけど・・・・・大丈夫だよ

これくらい慣れなきゃ・・・・・』


そう言いながらも少女は小さくくしゃみをした

紺色のマフラーに顔を埋めエヘヘ・・と彼女は笑う


天羽は少女の様子をジッと見つめ、やがて無言で手を差し出した

その白い手の指先は淡いピンク色に染まっている

少女はその天羽の手にそっと自分の手を重ねた


冷たい


外気に冷やされた掌から次第に温かさが伝わっていく


「こうすれば寒く、ないでしょ・・・・・?」

『うん そうだね・・・・・』


少女は無意識の内に手を固く握り締めた

遠くからは相変わらず爆音が響いていた


時々遠くから閃光が見える

少女はそれを見ながら天羽に問いた


『ねぇ、天羽さん・・・・・』


天羽の黄金色の瞳と少女の宝石のような碧い瞳が交差した


「・・・・・何?」


天羽はその月のような黄金色の瞳を輝かせた

少女の胸が高鳴る



その瞳が大好きで、その声を聞きたくて、存在が愛おしい____


あぁ____私はこんなにも彼が大好きで依存して
いる_____



少女の瞳に影が差した



でも、私の身体の具合だっていつ急変するかわからない____

もしかしたらまた全ての記憶を失くしてしまうかもしれない_____


まだ出会って少ししか経っていない頃みたいに記憶だけではなく命の危険にまで至ってしまうかもしれない______死/んでしまうかもしれない

でも、それよりも最悪なのは大切な人を失う事だ


頭に浮かぶのは少女を大切に想い、愛してくれた両親

威厳のある父親、いつもにこやかに笑う母親


その2人が戻って来る事はもう二度と無い

どんなに願っても、悲しんでも、自分自身を恨んでも____死/んでしまった人が戻って来る事は無いのだ


『私、もう大切な人を失くしたくないです』


少女の声が凛と響いた


『こないだ、私、言いましたよね・・・・・?

『待ってて』

って・・・・・ 』


少女は天羽の手を両手で包み込むように優しく握った

優しく、優しく

天羽の存在を確かめるようにゆっくりと何度も、何度もその手を撫でた


少女は無言で少年の手を顔の近くに近付けた


ふわり


何度も嗅いだ事のある彼らしい匂いがした

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シア - 最新待ってます‼︎ (8月26日 23時) (レス) id: e4da277671 (このIDを非表示/違反報告)
雄飛~Yuhi~ - 更新していただきたいのです!!お願いします!! (2018年12月26日 22時) (レス) id: 17482f2c04 (このIDを非表示/違反報告)
羽鳴 - 更新、待ってます。忙しいとは思いますが、頑張ってください。期待してます。 (2017年10月11日 17時) (レス) id: 8f8b055d27 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます。時間が掛かると思いますが宜しくお願いします。 (2017年2月8日 8時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 更新待ってます。 (2017年2月7日 23時) (レス) id: a8f449b6ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RAIN@元アラジンlove | 作成日時:2016年10月30日 19時

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