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白髪91*注意 ページ23

「おい!起きろよ!」


少年の怒鳴り声と激しい頬の痛みで少女は目を覚ました

ズキズキと痛む場所を縛られて不自由な手で擦ればぬるっとした何かが手につきゾッとする


血、血がついている


自分の血を見て固まる少女を少年は嘲笑った

周りに居る少年達は何処かそわそわと辺りを見渡している


「起きたか!」


少年はそう叫ぶと少女の胸ぐらを掴み椅子から引き摺り落とす

手や足を縛られたまま受け身を取る事が出来ずレインは身体を強く壁に打ち付けた


目の前の景色がゆらゆらと揺れ、謎の浮遊感に包まれる


『ここ、どこ・・・・・』


ふらつく身体を抑え少女は訊いた

近くの窓からは荒れ果てた街の様子が見える


『警戒区域、ですよね・・・・・?』


"警戒区域"

その言葉を聞いてか少年達は身体をびくつかせた


なるほど、ここは警戒区域内か・・・・・

少女は考える


彼らはC級、トリガーを起動してない

私なら勝てるはず・・・・・


首元のある存在感にホッと息をついた

大丈夫、黒トリガーは取られてない


そう考え、次に手と足の縄の状態を確認した


足の縄は無理だけど、手ならいける

カチャリと小さくポケットから音がして笑みを浮かべた


トリガーを取ってないなんて、油断しすぎじゃない?

トリガーを一瞬でも起動してしまえばこっちのもの、起動した痕跡をボーダーが拾ってくれる

そうレインは考えたが彼らもそう甘くはなかった


「なぁ、こいつトリガー持ってるんじゃねーか?」


リーダー格の少年が探すように命じる


『・・・・・っ!?』

「すいません、命令で」


探すように命じられた少年は小さな声で謝った

ポケットを探り当てられトリガーを奪われてしまう


『・・・・・』


黒トリガーを取られないだけましか、ため息をついた

身体が寒さに震える


『あんた達、何が目的なの』


そう訊けば少年は妖しい笑みを浮かべる

お腹の部分に強い衝撃と激痛を感じたのはそれから直ぐの事だった


蹴られたのだ


受け身を取れるわけでもなく、少女は激しい痛みに唇を噛んだ


「目的?そんなもんねーよ!!」


再び腹部を蹴られ少女は苦しそうに咳き込んだ

周りの少年達は「やめろよ、女の子だぞ」「死/んじゃうよ」と静止の言葉を掛けている


しかし少年は止まらない

何度も、何度も、その足を下ろした


『満足?』


血を滴らせた少女は訊いた

その言葉に少年は目を釣り上げ拳を振り下ろした


ゴッ


鈍い音と共に大量の血が舞った

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シア - 最新待ってます‼︎ (8月26日 23時) (レス) id: e4da277671 (このIDを非表示/違反報告)
雄飛~Yuhi~ - 更新していただきたいのです!!お願いします!! (2018年12月26日 22時) (レス) id: 17482f2c04 (このIDを非表示/違反報告)
羽鳴 - 更新、待ってます。忙しいとは思いますが、頑張ってください。期待してます。 (2017年10月11日 17時) (レス) id: 8f8b055d27 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます。時間が掛かると思いますが宜しくお願いします。 (2017年2月8日 8時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 更新待ってます。 (2017年2月7日 23時) (レス) id: a8f449b6ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RAIN@元アラジンlove | 作成日時:2016年10月30日 19時

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