白髪71 ページ3
キューブのひとつひとつが眩いばかりの黄緑色の光を放つ
少女はトリオン兵を碧い瞳で睨みつけた
私の黒トリガーの真の能力_____空間操作
重力を操るこの力は私には使いやすい
少女が手を一振りすると足元の拳大の石がふわりと浮かんだ
それは少女の顔の辺りまで浮かび上がった
少女の右手が上へと振られる
大群の中の1匹のモールモッドが空中に持ち上げられた
『・・・・・』
少女の瞳がギラりと輝いた、次の瞬間
ゴゴゴゴ
地響きのような音が辺りに響き出した
少女の口元が弧を描いた
少女の瞳が一段と輝く
と、同時に地面に群れを成していたトリオン兵が瓦礫と共に浮く
重さを感じさせず、重力に逆らっている
『射て・・・・・』
少女の声が引き金となり無数のトリオンキューブは浮いているトリオン兵たちへと放たれた
ドドドド
辺りにトリオンが漏れていく
キラキラと輝くそれはまるでダイヤモンドダストのようで、少女の瞳に映り出す
射たれたトリオン兵はバラバラに地面へと落ちて行った
衝撃で砂埃が辺りに舞い、漏れ出ていたトリオンは掻き消されていった
少女のスカートとマフラーが風に揺れる
辺りのトリオン兵を一掃し、残されたのは第一次大規模侵攻によって破壊された街だけ
少女はそれを見て深くため息をつくと黒トリガーを解除した
少女にはわかっているのだ_____少女の背後で戦っていた天羽の戦闘が既に終わっている事に
『天羽さん・・・・・
やりすぎじゃない・・・・・?』
くるりとマフラーを翻し、少女は背後に居るであろう天羽に問いた
「そう、かな・・・・・」
少女が破壊したモールモッドの上に天羽は腰掛けていた
彼が担当した地は更地になっていた
所々あるクレーターが彼の黒トリガーの威力を教えてくれる
少女の頬に冷や汗が伝った
やっぱり、天羽さんは強い_____
私なんかと比べ物にならない
少女はつまらなそうな表情をしている天羽の隣に腰掛けた
無機質な作りのトリオン兵から冷たさ伝わった
少女ははぁ・・・と冷えた手に息を吹いた
『暇になっちゃったね・・・・・
まさかこんなに寒くなるなんて思わなかった』
「うん・・・・・」
天羽の鼻頭が心做しか赤かった
表情は変わらないが身体が冷えている証拠だ
『寒く、ないの・・・・・』
「寒くないよ・・・・・」
遠くから銃声が聴こえた
そういえば他の所もトリオン兵か向かっているはずだと少女は思い出す
はぁ・・・と少女は再び冷えた手に息を吹き掛けた
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シア - 最新待ってます‼︎ (8月26日 23時) (レス) id: e4da277671 (このIDを非表示/違反報告)
雄飛~Yuhi~ - 更新していただきたいのです!!お願いします!! (2018年12月26日 22時) (レス) id: 17482f2c04 (このIDを非表示/違反報告)
羽鳴 - 更新、待ってます。忙しいとは思いますが、頑張ってください。期待してます。 (2017年10月11日 17時) (レス) id: 8f8b055d27 (このIDを非表示/違反報告)
RAIN@元アラジンlove(プロフ) - 雲雀さん» コメントありがとうございます。時間が掛かると思いますが宜しくお願いします。 (2017年2月8日 8時) (レス) id: 5aca2d49f2 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀 - 更新待ってます。 (2017年2月7日 23時) (レス) id: a8f449b6ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RAIN@元アラジンlove | 作成日時:2016年10月30日 19時