【ワールドトリガー】白髪少女の備忘録【天羽 月彦】

白髪８０ ページ12

病院を出た２人は近くのファミレスで食事を取ることにした

大規模侵攻以来、仕事詰めでろくにご飯を食べていない忍田を呼び出す


幸い忍田は半日の休みを取っていたため直ぐに来た


天羽とレインは隣に、忍田はその向かいに座った


メニュー表を見ていた少女は忍田に訊く


『この明太子クリームパスタっていうのは美味しいの？

忍田さん・・・・・』


忍田はメニュー表を見て首を傾げる


「美味しいんじゃないか？」

『じゃあこれは・・・・・？』

「カルボナーラか？美味しいと思うよ」


忍田と少女のやり取りを天羽は見つめくすりと笑みを零す


「天羽は何を食べたいんだ？」

「・・・・・肉」


天羽はメニュー表のハンバーグを指差しそう言った


『ハンバーグ？』

「レインは食べた事無かったのか？」


忍田が訊く


『うん・・・・・』


『美味しいの？』少女は訊いた


「うん、美味しいよ・・・・・」


天羽はふわりと笑みを浮かべた


『うーん、明太子クリームパスタかハンバーグか』


メニュー表を見て悩む少女に天羽はある提案をする


「じゃあ食べ比べしよう・・・・・

レインはパスタを頼んでよ」


「忍田さんは決まった？」天羽がそう訊けば忍田は頷く

少女が店員を呼ぶボタンを押し、忍田が３人分のメニューを頼んだ


「ドリンクバーも頼んだから好きな物を取ってきな
さい」


忍田はドリンクバーのコーナーを指差した


「じゃあ行こう、レイン」

『うん・・・・・』


マフラーに顔を埋めさせ少女は天羽の手を握る

天羽は嬉しそうに頬を赤く染めた


近くのおばちゃんたちが微笑ましそうに見ている


「若いわねぇ」

「羨ましいわぁ」

「可愛い男の子ねぇ」


きゃあきゃあと周りの視線が集まる中、２人は気付いていないのか気にしていないのか仲良く歩いて行った

ドリンクバーの仕組みが分からない少女の為に天羽は１から説明している


そんな二人の様子を忍田は見つめため息をついた


「まったく・・・あの２人は」


そう言いながらも彼の顔には笑みが浮かんでいた




.*･ﾟ .ﾟ･*.*･ﾟ .ﾟ･*.



１２月３日


天羽くん誕生日おめでとう！！

白髪８１→←白髪７９

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す