てをつなごう (ページ3)

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おじさんたちページ3

「そっか～。おめでとう」

『ありがとう！』

妹の和から、懐妊の報告が。
たまたま一緒にいた、潤にも報告。

「俺らもおじさんだって。」

「やっとか～。」

「すごい嬉しそうだった。よかった」

「うん。では、智先生、お仕事の方を」

「も少し休みを…」

「患者がたまってるからやめてくんない？」

「はい…」

潤は、雅紀の弟で、和の同級生。
今は、うちの病院の看護師。

「あの和が、子ども欲しいって言ったとき、ビックリしたよな。」

「あの子ども嫌いの和が！？ってね。」

「好きな人の子どもを産みたいって。すごいよね。」

「兄貴が、子ども好きだから。」

好きな人のためなら、ガマンだって出来るし、変わることもできそうって言ってたっけ。

まぁ、和の子どもでもあって、他人の子どもな訳ではないし。

「智！」

「はい！仕事します！」

元気な子どもが生まれてくるといいな。

「これ終わったら、兄貴ん家行ってみる？」

「そうしよっか。」

「だからあとこんだけ！はい頑張って～。次の方どうぞ～。」

「おい、まだこんなにいんのか！？こら、潤！」

患者の人数に、ちょっと絶望した。

それから、20人近い患者をみて。

一旦着替えてから、雅紀と和の愛の巣(笑)に。
潤と2人で選んだ(というか、潤が選んだ)お祝いを買ってから行けば

「忙しいのにごめんね～。」

「別に、来なくてもいいのに。」

「これ、お祝いね～。」

「まだ生まれないし。」

「まぁまぁ。ありがと～。」

「和、これからいるだろ。」

「あんま好きじゃないんだけど、ワンピース」

「あ、かわいい！」

妊婦さん向けのワンピース。
もちろん、潤が選んだから、間違いはない。笑

「好き嫌い関係なく、着たくなるときがくる、と、先輩が言ってた。」

「さすが潤…。リサーチ早いね。」

「…なにしてたの、逆に。連絡もらって、帰る前までのあの空白の時間。」

「寝てた。」

「「「はぁ…」」」

「え、なんで？」

「大ちゃんらしいね。」

「あの五分足らず、寝てたんだ。」

「そういうやつだよ、この男は」

おいこら、ずいぶんな言いぐさだな。
みんな、そろいもそろって。

「ま、安全第一で。」

「うん」

「俺がそばにいれればいいけど…。」

「兄貴は仕事して稼がないとな。笑」

「うぅ～…。決めた！」

「は？」

「おれ、育休取るわ！」

「は！？働けや！でも、…ありがとう。」

この夫婦、子ども生まれても仲良しだろうなぁ～。