てをつなごう (ページ14)

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祖父母ページ14

「翔ちゃん、千葉のじぃじとばぁばきたよ。」

「千葉のおばあちゃまもいるよ、翔ちゃん。」

「俺、ばあちゃん来るのは聞いてなかったよ？」

翔ちゃんが泣き止んで機嫌が戻ってきた頃、和が帰ってきた。

それからちょっとして、うちの家族がお見舞いに来た。

「翔くん、久しぶり＾＾」

「あ、やーや…。ぱーぱ～…。」

「翔ちゃん、じぃじとばぁばだよ～？」

「しょーちゃん、怖くないよ～？」

「人見知りかしら？」

「だと思うよ～。あ、潤は違う意味でヤダって言われてるけど。笑」

「和ちゃんのお兄さんの智くんは？」

「あ、もう見ただけでぎゃん泣き。笑」

「あらまぁ…。一番感謝しなきゃいけない方なのにねぇ。笑」

そうなんだけど、まだまだ赤ちゃんの翔ちゃんには、無理な話だよな。笑

翔ちゃんからすれば、やなことしてくる相手だもんね。

「潤くんに泣くのだけはどうにかしたいけど…。」

「直接的になにかをするのは、大ちゃんじゃなくて潤だからね。笑」

それからすぐ、翔ちゃんはお昼寝しちゃって。
タイミング見計らったかのように潤が採血にきて。笑

「なんか、揃ってる。笑」

「外科の看護師なんだろ？大変だな。」

「この人見知りくんは、他の看護師じゃなかなか、ね。笑」

「さすが、雅紀の息子だ。笑」

「むっ、しつれーな。」

「入るぞ～。」

「あ、大ちゃん！おつかれ～。」

「あ、こんちは。」

「あら～、智くん。元気～？」

「まぁ…。いらしてたんすね。」

「お見舞いにね。さっき、差し入れ持ってったときいなかったから、お休みなのかと思ったわ。」

「あ、オペ入ってて。すんません。」

あの大ちゃんが、唯一猫を被る相手。

子どもの時からそうだったんだよね～。笑
なんでか知らないけど。

「翔は？」

「寝てる。泣かれなくてよかったね。」

「俺はなんにも治療してねぇのに。」

「だって大ちゃん、治療する先生方と同じ格好だもん。」

「あ…。…次からは白衣脱いでこよう。」

「今気がついたの？アホだね…。」

「智は今日はもう上がり？」

「おう。着替えてくるわ。」

「帰ればいいじゃん。」

「起きてる翔見てから帰る。」

「見てんじゃん。」

「泣かれない翔見る。」

「…好きにして。」

この2人、ほんっとに、

「兄妹仲いいな。」

「あ、先に言うな！」

「知らねーよ。」

「人のこと言えないと思うよ？」

「兄弟の仲がいいことは悪いことじゃないから。」

「親としては、嬉しいしな。」