27話 ページ28
「明日だって仕事なんだ、Aも早く__」
「あのね、総悟。」
私は早く伝えなければならなかった。
明日の話をする総悟を見ていると、泣いてしまいそうで。
「私ね、真選組辞めることにした。」
「は?」
「今日限りで、真選組一番隊副隊長を、辞退する。」
「何言ってんでィ、お前。」
大きく深呼吸をした。
きちんと伝えられるように願いも込めて。
「やっぱり、私じゃ力不足だった。
真選組にいることも、一番隊副隊長を務めることも。
昔からの吉見で、今までは真選組にいさせて貰ってた。
けど、これじゃあまた総悟に言い訳だって笑われちゃうかもしれないけど。
やっぱり、日々過激になっていく攘夷志士の横行を剣で治めるには、女の私じゃ力不足過ぎるの。
この剣じゃ、この力じゃ。
私は真選組で只の足手まといだから。
...私、真選組が好きなの。
好きだから、好きだからこそ、私という足枷をはめられて不自由する真選組を見たくない。
大丈夫。
誰かに辞めろって言われた訳じゃない。
これは、自分が決めたことだから。
私が辞めたいから、真選組を出ることにしたの。」
「何言ってんでィ。
今までだって、Aは戦ってきただろ。」
総悟に肩を掴まれ、下げていた目線が上から私を覗き込む総悟にピタリと合ってしまう。
「それにお前、辞めたいから辞めるって。
__じゃあ、なんで泣いてるんでィ。」
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作者名:けんそう | 作成日時:2018年5月11日 7時