5話 ページ6
薄々気づいていた。
私もそこまで鈍感ではなかったし、長い間一緒にいたから、気づいてしまった。
坂田さんとの会話を仕事であること以上に楽しんでいる自分がいることも。
毎日夜坂田さんが来ることをどこか待ち望んでいる自分がいることも。
カウンターを通してそこにいる坂田銀時という男。
この男に触れることは許されない。
お客さんと店員という関係を飛び越えることはできないのだから。
意識しないように、ふつうに接しようといつも思うのだけれど、意識しないように意識する事で、余計に坂田さんのことが頭から離れなくなってしまう。
失礼だけれど、坂田さんは絵に描いたようなスパダリでもない。
漫画に出てくるような才色兼備の王子様でもないだろう。
遅くまで酔っ払い、居酒屋に居座る彼のどこがいいのかと言われても困ってしまうかもしれない。
否、絶対に困るだろう。
けれど、そんな彼にどこか惹かれているのは私。
なのだから、本当に嫌になる。
だから、一緒に飲んで欲しいなんて言わないで欲しいのに。
...言わないで欲しいのに。
その言葉が聞けてどこか有頂天になっている私がいるのだ。
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けんそう(プロフ) - ・∀・さん» 目からジャスタウェイだなんて、なんだかそう言ってもらえて嬉しいです笑! こんな作品を読んでくださってありがとうございます! (2018年7月4日 18時) (レス) id: aaf4aecbc2 (このIDを非表示/違反報告)
・∀・ - 目からジャスタウェイがでた! (2018年6月10日 1時) (レス) id: 659241d04f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:けんそう | 作成日時:2018年3月12日 20時