23話 ページ24
俺の性格が捻くれているからかもしれないけれど。
他人が幸せであれば、自分がどれほど手を伸ばしてもその幸せを掴めないとしても、幸せなのだろうか。
「やり残した事ってなんだよ。
それを見つけてこうして不完全なその体でここにいるんだろ。
俺に構ってないで、さっさとそのやりたい事でもやってきたほうがいいんじゃねぇの。」
「もう、終わったよ。」
「は?」
一瞬、こいつが何を言っているのか分からなかった。
「だから、もうやり残した事は、やり終えたの。
銀時が、幸せそうな姿を見れたから。」
もう充分だと。
これ以上やりたいことなんてないと、彼女は言った。
__そうやって、こいつはまた、
「いっつも、他人のことばっかじゃねぇか。」
Aが死んだあの日も。
それから10年経った、今日だって。
「お前は俺の事を守りたい、少しでも何か肩代わりしたいって。
今日だって俺の幸せそうな姿が見れたからもう満足だって?
ふざけんじゃねぇよ。
お前はそうやっていつも他人の事ばっかりじゃねぇか!
本当の事言えよ。
他人の幸せなんかじゃ我慢できないに決まってんだろ。
死にたくなかったって言えよ。
生きたかったって、言ってみろよ!」
32人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛 - とても良かったです! (2022年12月20日 19時) (レス) @page36 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
けんそう(プロフ) - 岩長漆@三色団子と朧大事さん» ありがとうございます!そういったコメントが一番の励みになります!今後も皆さんにお話を届けられるよう頑張ります! (2018年6月11日 8時) (レス) id: aaf4aecbc2 (このIDを非表示/違反報告)
岩長漆@三色団子と朧大事(プロフ) - 突然失礼いたします、岩長と申します!けんそう様の作品読ませて頂き、とても感動しました!次作の方も頑張ってください!応援しております! (2018年6月10日 22時) (レス) id: c1dc633bc5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:けんそう | 作成日時:2018年2月10日 20時