episode315＿＿行方 ページ25
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誰だって、そこにいるはずのない人物がいたらビックリする。それが意図的に仕組まれたものなら、尚更。
あのあと、驚きのあまり腰が抜けて立てなくなった私に代わって、士道が渋々ダンボール箱を運んでいる。
俵のように担いだソレを積み重ねていく姿をチラチラと横目で伺い見ながら、私は自分の書いたメモに目を通していた。
「怒んなよーマネ子ちゃん」
「うっさい気が散る。いいからさっさと運んで」
「悪かったって謝ってんだからいい加減許せよー」
「謝んなら最初からやんな」
悪かった……そう口では言うけれど、へたり込んだ私を面白おかしく笑ってからかったのはどこのどいつだ……と、そんな意味を込めて、積んだ荷物に凭れかかる士道を睨みつける。
「だいたい、関係者以外立ち入り禁止って私言ったよね？なんで堂々と入ってきてんの」
「だーってマネ子ちゃん、入ったまんま全然出てこねぇんだもん。俺にしては結構待ってやった方だぜ？」
「さっきから謎に上から目線だなお前。てか、飽きたならどっか行けばいいじゃん。普通に邪魔」
「そう冷たいこと言うなよん」
ずしん、と頭にかけられた鈍い重み。その正体は士道の腕だった。私の頭を肘掛にして、横からメモを覗き込んでいる。
なんとなく見られるのが嫌だったから、折りたたんでポケットの中にしまい込む。
顔を上げて目の前の棚に並んだダンボールを見つめていると、ふと、あることを思い出した。
「(そういえば昼食の時、食堂の人が調味料切れそうとか言ってたっけ……。なにが足りないのか分かんないけど、ついでだし、全部持ってっとこっと)｣
いつも美味しい料理を提供してくれて、私のことも本当の子供みたいに可愛がってくれてる食堂のおばちゃん達。少しでも楽をさせてあげたいという思いから、調味料等が入ったダンボール箱に手を伸ばす。
「ねえ士道、この箱も持ってって」
くるりと振り返って声をかけるけど、さっきまでそこにいたはずの士道の姿が見当たらなかった。
「士道？」
試しにもう一度名前を呼んでみるけど、やはり反応がない。
代車を廊下に持ってったのかなとも思ったけど、荷物を積んだ代車は私の目の前にある。その横には、まだ代車に積めていないダンボールがいくつかあった。
「ったく、もう……中途半端にほっぽり出してどこ行ったんだ士道の奴」
ふらっと現れて、ふらっと消えるのは今に始まったことじゃないから驚きはしない。
ただ、一言くらいは欲しいものだ。
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はもに(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 咲夜さん、初コメ並びに応援ありがとうございます！次回の続編でもご期待添えられますよう精進致しますのでよろしくお願いします❕ (7月15日 15時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 初コメ失礼します更新頑張ってください応援してます (7月14日 19時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
だんごさん。(プロフ) - はもにさん» そんな！。全然！。というかお待ちしています、自分も受験生で多分返事返せない時がありますのでお互い同じですよ！。ソレに夏休みの時はいっぱいお話出来ますか？。 (6月9日 21時) (レス) id: 3c436fb16b (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - だんごさん。さん» だんごさん、お返事遅くなりすみません。作品を愛読頂きありがとうございます！ぜひ、とお願いしたいところなのですがただ今リアルが立て込んでおりまして、執筆に集中するのが手一杯な状態ですので余裕ができてからお伺いしてもよろしいでしょうか？申し訳ないです (6月9日 12時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
だんごさん。(プロフ) - こんにちは！。いつも作品見てました。そのイラストも全て見てました！。初コメですが失礼します。その毎回幸せに見ています。そのボードに話しかけるのはいいでしょうか？。お話したいです！。 (6月4日 17時) (レス) id: 3c436fb16b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年5月27日 14時
