episode311＿＿捕縛 ページ21
✘
──私は、今。
「マーネ子ちゃーん｣
昼食も終えて、さあ午後からも頑張ろう！と、息巻いてた矢先、廊下で鉢合わせた士道に軽く挨拶をしたら、何故かそのまま後をつけられるはめに。
「おーい、聞こえてんだろ？｣
真っ直ぐに前を向いたままずんずん足を急がせると、呼応するように士道の歩く速度も上がる。
「鬼ごっこやりてーの？」そうケタケタと笑う士道の声が、段々と近づいてくるのが分かった。
「つっかまーえた！」
「ちょっ、!?」
背後から肩を掴まれて、ドッと心臓が鳴る。
勢いよく引っ張られた私の身体は、気づけば後ろにいた士道によって抱きしめられていた。
「
「ひ、あっ！」
熱い吐息が耳を擽って、身を捩った私の口からは悲鳴にも似た声が上がる。その拍子に持っていたタブレットを落っことした。
胸板を思いっきり押して離れることに成功した私は、へっぴり腰になりながらも傍にあった壁に縋るように背中を預けて、ずるずるとその場に座り込む。
「腰抜かすほどよかったか？マネ子ちゃんは相変わらず耳が弱いでちゅね〜？」
こちらの反応に気を良くしたのか、私に目線を合わせてしゃがんだ士道の口角が吊り上がる。
「か、からかうな！誰だって急にされたらビビるわ！」
赤くなった耳を隠すように押さえながら睨みつけるけど、悪びれた様子を一切見せない。
それどころか、愉快気に目を細めている。
「なら次からはやる前にちゃんと予告してやんよ♪」
「そういう問題じゃなくて！」
言い返そうと身を乗り出したら、さっき落とした端末が顔の前に突きつけられた。
「え、なに？」状況を瞬時に理解できなかった私はきょとん、とした顔で、士道と端末を交互に見つめた。
「いらねーの？」
「い、いる！返して！」
士道の手から端末をかっさらって、腕の中で抱きしめる。
勢いよく立ち上がった私を、しゃがみこんだままの士道が見上げる。その表情はイマイチ読めない。
「だいたい、なんで私の後ついてくるわけ？｣
「暇だから」
私の問いかけに、士道は迷うことなく即答した。
涼しい顔をしてそれがさも当然のように言ってきたから、私は二の句が継げなかった。
「マネ子ちゃんについてったらなんかおもしれーことでもあるかなーと思ってよ。刺激を求めて放浪してんの」
「放浪すんな！練習しろ！」
むくりと立ち上がった士道に向かって、私は人差し指を突きつけた。
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はもに(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 咲夜さん、初コメ並びに応援ありがとうございます！次回の続編でもご期待添えられますよう精進致しますのでよろしくお願いします❕ (7月15日 15時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 初コメ失礼します更新頑張ってください応援してます (7月14日 19時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
だんごさん。(プロフ) - はもにさん» そんな！。全然！。というかお待ちしています、自分も受験生で多分返事返せない時がありますのでお互い同じですよ！。ソレに夏休みの時はいっぱいお話出来ますか？。 (6月9日 21時) (レス) id: 3c436fb16b (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - だんごさん。さん» だんごさん、お返事遅くなりすみません。作品を愛読頂きありがとうございます！ぜひ、とお願いしたいところなのですがただ今リアルが立て込んでおりまして、執筆に集中するのが手一杯な状態ですので余裕ができてからお伺いしてもよろしいでしょうか？申し訳ないです (6月9日 12時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
だんごさん。(プロフ) - こんにちは！。いつも作品見てました。そのイラストも全て見てました！。初コメですが失礼します。その毎回幸せに見ています。そのボードに話しかけるのはいいでしょうか？。お話したいです！。 (6月4日 17時) (レス) id: 3c436fb16b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年5月27日 14時
