♛︎episode307＿＿表情 ページ17
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「とりま、コートに空きがあるか確認するね」
「話逸らしてんじゃねーよ、ぽんこつマネージャー」
なんて言いながらも、ベッドから降りて私の隣に移動してきた千切が、こつん、と頭を肩に寄せて端末を覗き込んでくる。急な悪態に多少の不満を覚えつつも私は、見やすいように画面を横に傾けて端末を操作する。
「あ、今んとこ結構空いてるね。朝だからだと思うけど」
「なあ、これって予約とかできんの？早い者勝ち？」
「早い者勝ち」
「マジか。じゃあ早いとこ飯食って行かねーと」
「だな。つーことだから、行くぞ玲王」
座ったまま大きく伸びをした千切に声をかけられると、玲王は意外にも すんなりと私から離れて立ち上がった。
その後に続くように腰を上げた千切が、猫のように丸まった玲王の背中を叩いて、そのまま肩を組む。なんだかんだ言って、面倒見がいいのかもしれない。
そんな二人を見守りながら、私は國神に話しかける。
「玲王の奴、昨日どうだった？」
「あー。まあ、見ての通り大丈夫……じゃあないっすね。俺らの前では落ち込んだ素振りあんま見せねぇけど、ずっと無理してる感はある、っつーか」
「そっか……」
なんでも國神曰く、昨日の夜、歯磨きから中々帰ってこない玲王を心配して、千切と一緒に様子を見に行ったのだそう。そこで見た光景は、歯ブラシを使って花占いをしていた玲王の姿。ぶつぶつと呟きながらブラシを毟り、時折、不気味に笑っていたという。
「とりあえず、頑張ってたんで応援しときました」
「なんの応援!?」
予想の斜め上をいく國神の発言に、思わずツッコんだ。
因みに歯ブラシ占いについては、凪にも以前、私絡みで似たようなことをしていた、というのを聞いてたことがあったから特別驚きはしなかった。
その時点で、私も相当感覚麻痺してる気がするけど。
「けどまあ実際、マネージャーがいると玲王の奴も少しは元気になってる感じするんで……忙しいとは思うんすけど、気が向いた時にでも顔、出してやってください」
「……うん、そのつもり。私も玲王には、早く元気になってほしいって思ってるから」
千切と話してる玲王の横顔を見据えながら私は、自分でも驚くほどの優しい声色で告げた。
今、自分がどんな顔をしているかは分からない。けれど隣にいた國神が、こっちを穴のあくような目で見ていたから、きっとらしくない表情でもしていたんだろう。
(色々大変だと思うけどアイツのこと、よろしくね)
(うっす)
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はもに(プロフ) - 咲夜（さくや）さん» 咲夜さん、初コメ並びに応援ありがとうございます！次回の続編でもご期待添えられますよう精進致しますのでよろしくお願いします❕ (7月15日 15時) (
レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜（さくや）(プロフ) - 初コメ失礼します更新頑張ってください応援してます (7月14日 19時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)
だんごさん。(プロフ) - はもにさん» そんな！。全然！。というかお待ちしています、自分も受験生で多分返事返せない時がありますのでお互い同じですよ！。ソレに夏休みの時はいっぱいお話出来ますか？。 (6月9日 21時) (レス) id: 3c436fb16b (このIDを非表示/違反報告)
はもに(プロフ) - だんごさん。さん» だんごさん、お返事遅くなりすみません。作品を愛読頂きありがとうございます！ぜひ、とお願いしたいところなのですがただ今リアルが立て込んでおりまして、執筆に集中するのが手一杯な状態ですので余裕ができてからお伺いしてもよろしいでしょうか？申し訳ないです (6月9日 12時) (レス) id: ad43313898 (このIDを非表示/違反報告)
だんごさん。(プロフ) - こんにちは！。いつも作品見てました。そのイラストも全て見てました！。初コメですが失礼します。その毎回幸せに見ています。そのボードに話しかけるのはいいでしょうか？。お話したいです！。 (6月4日 17時) (レス) id: 3c436fb16b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はもに | 作成日時：2023年5月27日 14時
