129話 ページ40
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ヒーロー殺しに向かって炎が向かった瞬間、左の手からの風で炎の威力を強める。
ついでに右の手で上手く風を屈折させ、デクくんと飯田くん、プロヒーローの3人をこちら側へ運ぶ。
『ちょっと手荒だけどご愛嬌！！』
あんまり怪我人にやるべきじゃないけど、今は別！
風で強引ながらもこちら側へ避難させた。
なんかドスンッて腰痛そうな音したけど聞こえてないよ。うん。
「こいつらは殺させねえぞ、ヒーロー殺し」
『かっこいいねぇ……。痺れるわ』
「轟くん！Aちゃん！そいつに血見せちゃダメだ！
多分、血の経口摂取で相手の自由を奪う！
みんなやられた！」
「それで刃物か……俺なら距離をとって……」
その瞬間、焦凍の頬をナイフが掠った。
「いい友人を持ったじゃないか、インゲニウム」
焦凍に対して間合いを詰めたヒーロー殺し。
ダメだ、焦凍は今少量ながらも血を流してる。
間合いに入り込ませるのは良くない。
でもまあ、近距離は私の得意分野なんで易々と焦凍には近づけさせませんけどね！
思いっきり風圧を込めた蹴りでヒーロー殺しをぶっ飛ばす。
しかし、上から刃物が迫ってくる。
手数が多いね、全く。おばさん嫌になるわ！
その刃物を足の裏でくるくると回して転がした後、勢いよくヒーロー殺しの方へと蹴り投げる。
が、難なくその刃物はキャッチされた。
これ取るとか、まじか。
「なかなかいい動きをするな……」
『そりゃどーも』
そしてすかさず焦凍がヒーロー殺しに氷を向ける。
のを確認して、壁を伝ってヒーロー殺しに接近する。
『【雷掌】』
氷を切り刻んで後ろががら空きになっていたヒーロー殺しの背中に雷撃を打ち込む。
が、すかさず刃物で反撃される。
『うお？！』
まさかあの状況からこちらに攻撃してくるとは予想していなかったので反応が少し遅れる。
あ、前髪切られた。この野郎……！
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作者名：オクラ | 作成日時：2019年7月12日 8時
