轟くんはクラスメイト (ページ23)

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22話ページ23

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じりじりと距離を詰めてくる轟くん。

正直、氷との相性はそんなに良くないんだよね。

どっちかって言うなら風の方が相性良いかな？

轟くんが素早くこちらに氷を向けてくるのを雷で避ける。

ああ、ちなみに瀬呂は今核の後ろに隠れてもらってるから轟くんとは1対1だ。

轟くんの氷を旋風でひたすら抉りとっていく。

こうなればキャパの我慢比べだな。

部屋には私が避けた無数の氷と、砕かれた氷の欠片がたくさん。

轟くんの体には霜が降りていて動きが鈍っている。

対するわたしもちょっと体痺れてきたんだけどね。

とりあえず……

『部屋に台風きたことはある？』

「は？」

『あはは、普通ないよね』

そんなにイライラしなくても今起こしてあげるよ。

無数に散らばった氷の破片を風ですくい取りながら回転させ、大きな竜巻にする。

勿論、核を傷つけないように核付近はノータッチ。

螺旋状に回転させたそれを一気に轟くんに向ける。

さぁ、どうする？また氷で固める？
それとも左使う？

「っ……！」

パキパキパキパキ……！

『だよね、轟くんは左は使わないと思ったよ』

竜巻ごと氷の破片も一気に広範囲で凍らせたソレを再び風でえぐりながら、次は轟くんに向ける。

『速いから氷で凍らせてたらそのまま自分にぶっ刺さっちゃうよ、轟くん』

「お前も大概えげつねえな」

『そりゃどーも。負けるつもりはないからね』

「…俺も、負けるつもりはねえよ」

その瞬間、私の視界は赤く染った。

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