轟くんはクラスメイト (ページ43)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:67,425 hit

42話ページ43

.

火災ゾーンの火はほぼほぼ鎮火していた。

「雷風さんすごいね」

『ヴィランって案外しょぼいんだねー。
火消して風でぶっ飛ばせば一瞬だったし、対人の戦闘に関してもオジロー君のが強かったし』

辺り一面には私たちが倒してのびているヴィラン達。

『あらかた片付いたし出よっか』

「だね」

・

『うそ……………………』

目の前の光景に絶句する。

黒い、脳みそが剥き出しの化け物に潰される相澤先生。

腕はきっと折れているんだろう。

力なくぶらりとぶら下がっている。

「…………？雷風さん？」

『また…………………………？』

「え？」

また私は繰り返すの？また？また？？？

【A………………】

【お母さんの意識は……もう…………】

今度は大好きな、憧れの、担任を………………。

『ごめん、オジローくん。私行ってくる』

「え？！雷風さん？！」

オジローくんの声を無視して広場の方へ思いっきりダッシュして向かう。

あの手だらけの男の視線が緑谷くん達を捉える。

ああ、まずい。あの手はやばい。

まるで瞬間移動したかのように緑谷くんたちの前に現れた手だらけの男は梅雨ちゃんに向かって手を伸ばした。

『離さんかい！！』

思いっきり梅雨ちゃんに伸びてた手の甲に大量の雷を送り込む。

「ら、雷風さん？！」

「へぇ……足速いんだ…君」

.