検索窓
今日:29 hit、昨日:5 hit、合計:75,642 hit

26 ページ27

kwkm side



川「とりあえず、須貝さんに連絡取るか」



物資依頼用に須貝さんの連絡先だけは知っていたのでスマホの電話帳から須貝さんの番号を探す。



須「はい物資配達の須貝でーす」



川「川上です。お疲れ様です」



須「川上⁉珍しいな、どした?」



川「今、僕ら壁の外にいるんです」



須「は……?なんでまた⁉」



川「あとで詳しく話すのでとりあえずどこかで会えませんか?」



須「わかった。迎えに行くから待ってて。今門のところにいんの?」



川「はい」



須「ん。わかった。ちょっと待ってな」




須貝さんがそう言うと通話は切れた。



山「外の世界って久しぶりで……なんだかちょっとこわいです」



眉を八の字にして困ったように笑う山本の手は震えていた。



川「お前のことはなにがあっても守るから」



山「ぼ、僕も川上さんのこと守りますからね!」



なんの対抗心なのかそう訴える山本がなんだか面白くて、2人でクククと笑った。



須「川上!山本!」


川「須貝さん」


山「須貝さん!」


須「おまたせ。てかなんで2人が壁の外に?それにその荷物……」



須貝さんが肩で息をしながら荷造りして持ってきた荷物を指差す。



川「僕ら河村さんに解雇されちゃって……『お前らを愛してくれるアルファのもとに帰りな』って」


須「…………そっか」



須貝さんは一瞬だけ悲しそうな顔をして、けれどすぐいつもの笑顔に戻った。



須「………っよし!じゃあ俺が伊沢たちのとこに連れてってあげる」



川「ありがとうございます。………あの、須貝さん」



須「ん?どした?」



川「すみませんでした……ベータだからってだけで冷たく当たってしまって……」



須「……川上や河村さんに何があったのかはあえて聞かないけど、相当なことがあったんでしょ。それに、俺は嬉しかったよ」



川「え……?」



須「俺に連絡してくれて、ね。まあ俺しか連絡先知らなかっただけかもしれないけど。頼ってくれてありがとう」



川「須貝さん………」


山「川上さん……!」



昨日からいろんな人のいろんな感情に触れたせいか涙脆くなってしまっていて、山本が背中をさすってくれるが涙が止まる気はしなかった。

27→←25



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
96人がお気に入り
設定タグ:オメガバース , QK , fkmr
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雪音(プロフ) - ゆーふぉ。さん» 恋人編も書きたいしsgi氏メインの話も書きたい(文才が追いつかない) 供給……待ってる…… (2020年11月27日 19時) (レス) id: e88b8137a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉ。(プロフ) - 雪音さん» 恋人編もありありのオオアリクイ。供給全力待機してまし…() 僕もお話書かねば…供給を返さないと…() (2020年11月27日 14時) (レス) id: e1ece1687e (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - ゆーふぉ。さん» これは設定が秒で思いついたのに形にできないまま数ヶ月放置してたやつだから解決させられてほっとしてるわ……続編も書けたら書きたい所存 (2020年11月26日 23時) (レス) id: e88b8137a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーふぉ。(プロフ) - ゆっきまじ天才じゃん。なにこの神設定。オフィスの壁になりたいとこれほどまでに思ったことは無i((((( (2020年11月26日 23時) (レス) id: e1ece1687e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雪音 | 作成日時:2020年11月25日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。