第二章 八話 ページ18
しのぶちゃんが何か言ってる。
私は我を忘れていた。
きっと珠世さんの術のせいだろう。
そう思いたかった。そう思っていたかった。
逃げる必要無いのに、私は本能のように逃げている。
今まで一緒に戦い守りあってきた仲間から、
鬼殺隊の柱から
人間から。
こんなにも必死に逃げている。
捕まれば私は処罰を受ける。
人間としてでも鬼としてでもない。
最終兵器として、処罰を受けるだろう。
私が使っている、時の呼吸に怨みなんて無い。
私は、
零の呼吸を使わせる為に私に近寄ってきた人間共が憎い。
私自身のことなんて考えず、死んだ人の事ばかりを考え、私にすがりつく人間共が憎くて憎くて仕方ない。
その事ばっかり頭の中でぐるぐると回り続ける。
どうせ柱の皆も、私を兵器としてしか思っていない。
自分が死んだら蘇らせてくれ。
自分の身内が死んだら蘇らせてくれ。
今までそんな事を思いながら私に優しくしていたんだと思うと殺したくなるほど憎い。
その優しさがとても優しかったからこそ、
そう考えるとすごく胸が苦しく苛立たしい。
A「……っ、、」
私は泣いていた。
逃げながら、追ってくる冨岡に型を使いながら。
私は泣いていた。
誰かの温もりが欲しい。
誰かの優しさが欲しい。
私を人間だと思って欲しい。
私は最終兵器なんかじゃないって否定して欲しい。
誰かに愛して欲しい。
そんな感情が零れるように湧き上がってきた。
冨岡「Aッ！」
何、、何んだよ！！
名前呼ばれたって、私の心の傷は癒えないんだ。
そう思いながら私は型をかけた。
A「時の呼吸、、弐ノ型、、時折一線」
私は体の向きを一瞬で変え、日輪刀を構え冨岡目掛けて走り込んだ。
冨岡「……目を覚ませ、A。誰もお前を傷つけようとしていない」
目の前には日輪刀を落とし、棒立ちしていた冨岡の姿が広がった。
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ゆっくり四つ葉 - いいのか、、、888評を889評にしてしまって、、、！素晴らしい作品をありがとうございます！ (2020年9月14日 20時) (
レス) id: 558ca2fe7e (このIDを非表示/違反報告)
莉華 - あゅみさん» ホントですよですよ!!!!あぁ.......尊い.... (2019年12月15日 23時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
あゅみ(プロフ) - 莉華さん» 無一郎くん可愛すぎて永久保存ものですよ笑 (2019年12月15日 21時) (レス) id: c188dca51c (このIDを非表示/違反報告)
あゅみ(プロフ) - 肯定的なトマトさん» 無一郎くん尊いですよね泣 (2019年12月15日 21時) (レス) id: c188dca51c (このIDを非表示/違反報告)
莉華 - ん"ん"ん"........!!!!むいくんがかあいい....!!!! (2019年12月15日 16時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とーにゅ | 作成日時：2019年12月1日 21時
