私は、トイ☆ガンガンの… ページ49
パンッ!パンッ!
頭がすっきりしたからか夢中になってゲームを楽しむことができた。
「ん〜!楽しかった!」
上に伸びをやりながらフィールドから出てくると同時に何故か蛍くんがゆっきーとまっつんに土下座をしていた。
きゅっきゅっと軽く愛銃をガーゼで拭きながら見ていると、ゆっきーが止めに入り、まっつんが蛍くんの頭をわしゃわしゃした。
…何かよくわからないけど…仲直り…したみたいで良かった。
ふと目があった蛍くんにニッコリと笑いかけると暖かい笑みで蛍くんも返してくれた。
「おーい!春乃!帰るぞ!」
暫くすると、まっつんが手をカムカムと手招きしてきた。
「ごめん!今いくね!」
まっつんとゆっきーの方へ行くと、何故か、また暗い表情をした蛍くんがいた。
「…どうかした?蛍くん」
まっつん達から少し離れて歩きながら聞くと、少しだけ口を開けて蛍くんが話した。
「…日向さんは…トイ☆ガンガンの方…なんですよね?」
気まずそうに蛍くんが聞いてくる。
「あー…正確に言うと…NO…かな」
「えっ!?」
私の回答に蛍くんが驚いたように目を見開く。
「このチーム…女子禁制なの。だから私は、あくまで、まっつん達とサバゲーを一緒にしてるだけで、トイ☆ガンガンのメンバーじゃないんだ」
…そう、私は、トイ☆ガンガンの所属ではない。
「でっ!でも!いつも一緒に…!」
蛍くんが何故か酷く動揺したように目を泳がせながら叫ぶように聞いてくる。
「一応、私は、トイ☆ガンガンのサポーターみたいな感じ…なのかな。公式試合には出させてもらえないし…それに、私は蛍くんみたいにトイ☆ガンガンの腕章もないから」
「…そんな!」
自分の腕をちょいちょいと指を指して言うと、さらに落ち込んだ様子の蛍くんに違和感を覚える。
「ねぇ…一体、どうし…」
「…寂しく…ないのですか?」
震えるような声で蛍くんが呟く。
「寂しくないって言ったら…嘘になっちゃう…けど…でも」
「おーい!早くしないと二人共置いてくぞー!」
車に既に乗り込もうとまっつんが準備をしていることに気づき、急いで走り出す。
「あ!蛍くん!今の話!二人に内緒ね!」
人差し指を口元に持っていき、内緒のポーズをとると、蛍くんがコクリと頷いてくれた。
…寂しいって言ったら、きっと、ゆっきーもまっつんも困らせちゃうから…女子禁制も、きっと理由があることだから。
自分に言い聞かせるように心の中で呟きながら車に乗り込んだ。
168人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
椎葉 歌乃葉(プロフ) - 翠華さん» 大好きって言っていただけて嬉しいです!ゆっきーと夢主ちゃん可愛いって言ってくださり、ありがとうございます。無理のない程度に頑張ってこれからも更新していきます!コメントありがとうございました! (2015年9月23日 15時) (レス) id: cd40bfd4d5 (このIDを非表示/違反報告)
翠華(プロフ) - この作品大好きです!ゆっきーと夢主ちゃんが可愛すぎて最高です!無理のないように更新頑張ってください♪( ´▽`)楽しみにしてます! (2015年9月23日 7時) (レス) id: a8faf88f93 (このIDを非表示/違反報告)
椎葉 歌乃葉(プロフ) - もふ丸さん» ゆっきーが、かっこ可愛く見せられていて嬉しいです!ありがとうございます!ゆっきー、本当にかっこ可愛いので少しでも文章でゆっきーのかっこ可愛さを表現できるようにこれからも精進します!コメントありがとうございました♪ (2015年8月21日 19時) (レス) id: cd40bfd4d5 (このIDを非表示/違反報告)
もふ丸 - 椎葉さんの作品のゆっきーすっごくかっこかわいいです! 更新頑張って下さい! (2015年8月21日 16時) (レス) id: a44c4eda16 (このIDを非表示/違反報告)
椎葉 歌乃葉(プロフ) - 桜月クレハさん» 面白いって言っていただけて嬉しいです!至らぬ点も多い作品になってるとは思いますが、これからも少しでも楽しんでいただけるような作品が作れるよう頑張ります。コメントありがとうございました♪ (2015年8月19日 19時) (レス) id: cd40bfd4d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:椎葉 歌乃葉 | 作成日時:2015年8月17日 19時