月と嘘 (ページ15)

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十二話ページ15

「ベルさんっルナさんっ」

「……」

「あ、シルさんこんばんは」

色んなことを考えていると、いつの間にかシルさんが現れた。

「……やってきました」

「はい、いらっしゃいませ」

観念したようにベルが言葉を発する。
てかシルさん明るいな。

「お客様二名はいりまーす！」

Wow…入ってくる人めっちゃ目立つやん。
怖っ。

「では、こちらにどうぞ」

「は、はい……」

「ありがとうございます。」

案内されたのはカウンター席だった。
店の隅、曲がり角に丁度二席置かれてある。
元は一席だけっぽいけど私が居るから置いてくれたみたい。
私は壁側に座った。

「アンタ達がシルのお客さんかい？ははっ、冒険者のくせに可愛い顔してるねぇ！」

その言葉にベルが若干暗い視線を女将さんにぶつける。
そしてベルはお店の人に悲鳴を上げされるほどの大食漢にされていた。

メニュー見て一番安いの選んだ今日はドロップアイテムもあって結構稼げたけど、装備品を整えるのにはお金がいるから貯めないと……

そうこうしていると、シルさんがベルの隣を陣取った。
それからこのお店の事を色々と教えてくれた。

と、いきなり十数人の団体ががどっと入店してきた。

【ロキ・ファミリア】。

ベルの視線にはアイズさんがいると思う。
何か考えているのかシルさんの問いかけに答えない。
あ、カウンターに顔伏せちゃった。

大変だなぁ恋って……