第七話 邂逅-黒- ページ7
取り敢えず、此の部屋から出よう。
そう思い私はベッドから降りる。体の怠さは無くなっていた。
……一体何れ位寝てたんだろう。
ベッドに寝てたって事は誰かが私を介抱してくれたって事、だよね……御礼も言わないと。
そう考えてドアノブに手を掛けた瞬間。
・
・
ガチャリ。
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「へっ!?」
力を加えて無いのにドアノブが動いた。
咄嗟に手を引いて、身体もドアから距離を取る。
変な声を上げてしまった恥ずかしさを、唯ドアノブに触るタイミングが悪かったせいだと自分で弁解をして鎮めた。
…………いや、鎮められてない。未だ少し恥ずかしい。
できれば今ドアの向こう側の人と顔を合わせたくない。後数分置いて鎮まった処で開けてはくれないだろうか。
そんな私の願いも虚しく、ドアが何事もなかったかの様にゆっくりと開く。
そして私の目に飛び込んできた人物は。
「芥川、龍之介……さん?」
としか言い様の無い背格好をした人だった。
史実の芥川の方では無く2次元の方の。
黒外套で毛先が白い黒髪の人なんて
「……貴様、何故僕の名を知っている」
…………驚いた。
声も喋り方もその上名前も、文ストの芥川龍之介だ。
そしてその問いの答が、まさか「文豪ストレイドッグスというアニメに出てくる貴方とそっくりの人の名前を云ったら当たってた」だとは云えない。
ほぼ無いけど此の人が実在する一般人だっていう可能性もほんの少し有るし。
……何て答えよう。
・
そう悶々と必死に考え、半ば投げやりに成り掛けた私の頭に、ふいにある仮定が浮かんだ。
…………此の世界がもし文ストの世界なら?
普通なら「有り得ない」と笑い飛ばす突飛な話だが、今まで私に起こった有り得ない出来事の数々を考えていくと、充分に有り得る気がした。
だから、私は賭けに出る事を決める。
この賭けが上手く行けば、此の世界は本当に……
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「……其れが、私の異能力だからです」
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……文豪ストレイドッグスの世界だという事になる。
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梓(プロフ) - 二つ結びの人さん» ありがとうございます…!励みになります! (2018年3月31日 10時) (レス) id: 72c3b0ba9c (このIDを非表示/違反報告)
二つ結びの人(プロフ) - こんばんは!!とっっても面白いです!!!この先が凄く気になります!これからも頑張ってください!!! (2018年3月28日 0時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
梓(プロフ) - 碧灯さん» 返信遅れてすみません…!そうです!住野よるさんの「よるのばけもの」をモデルにしています (2018年3月23日 22時) (レス) id: 72c3b0ba9c (このIDを非表示/違反報告)
碧灯(プロフ) - 初コメ失礼します! 質問なのですが、主人公の名前と異能力って 住野よる さんをモデルにしていらっしゃいますか? (2018年3月16日 19時) (レス) id: 391be2aaba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梓 | 作成日時:2017年8月13日 12時