検索窓
今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:81,588 hit

ep.7 ページ9

?「───おぉ、やはり。もしやと思って来てみたがマレウスは来ておらなんだか。゙まだ式典の知らせが届いてなかったとみえる」



そう喋る黒髪に赤目の少年。ゆったりとした老人口調に三日月様を思い出す。あの方もこんな風に喋っていたからだろうか?



だが私の中では三日月様は勿論のこと、何故か数珠丸様も思い出す。声色が少々似ているのだ。すると考え事をしているうちに話は進んでいた。



?「申しわけありません。決して仲間はずれにしたわけじゃないんですよ」


?「どうも彼には声をかけづらいオーラがあるんだよね」


?「まぁよい。ディアソムニア寮の者はわしに付いてくるがいい。……あやつ、拗ねていなければ良いが」



そう言い、老人口調の少年は生徒を引き連れて何処かへ行ってしまった。……なぜか私の真横を通る時に穴が空くほど見られたのは少々気になるが。



そうして、少年がその場を後にしたのを機にゾロゾロと他の生徒も出ていってしまい残ったのは私とユウと学園長のみになった。



ク「───さて、ユウさん。大変残念なことですが……。貴方には、この学園から出て行ってもらわねばなりません」



そう言う学園長に何となくだが察した。こごナイトレイブンカレッジ゙は魔法士養成の名門校と言っていた。なればそんな場所に魔法を使えぬ人間を置いておくことは出来ないのだろう。



ク「魔法の力を持たない者をこの学園へ入学させるわけにはいかない。心配はいりません。闇の鏡がすぐに故郷へ送り返してくれるでしょう。
さぁ、扉の中へ。強く故郷のことを念じて……」


ユ「ほっ、長い夢だった……」



そう、小さく呟くユウが闇の鏡の前へと歩いて行く。私もそれに着いていこうとするが何故か学園長に行く手を阻まれてしまった。



貴「おや?これはどう言う事でしょうか?」


ク「貴女には残って貰います。あのような巨大な大蛇を使い魔にして、尚且つ魔法適正はある様ですからねぇ」



そう、よく分からない理由で私は引き留められてしまった。……このままでは私、一人取り残されるのではないか?



そんな私の思いも他所に、学園長は静かに闇の鏡へと言葉をかけた。



ク「さあ闇の鏡よ!この者をあるべき場所へ導きたまえ!」


闇「…………」


ク「ゴ、ゴホン……もう一度。闇の鏡よ!この者を……」


闇「どこにもない……」

ep.8→←ep.6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (349 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1065人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ももたろー - とても面白かったです!!!続き楽しみにしてますね!!( ̄▽ ̄)ゞ (2020年10月5日 18時) (レス) id: d3a88c7d37 (このIDを非表示/違反報告)
滅夜(プロフ) - このお話最高です!更新頑張ってください! (2020年8月2日 11時) (レス) id: f73ab42924 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き待ってます。 (2020年7月30日 1時) (レス) id: fe5d34cf39 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 面白すぎます!応援してます!更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月25日 18時) (レス) id: 0a80c4d22b (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - とうらぶとのクロスオーバー&夢主の設定。。自分の好みぴったしですごく面白いです。更新頑張って下さい(°η°) (2020年7月9日 23時) (レス) id: 67c87e380d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:千本桜 | 作成日時:2020年4月30日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。