ep.11 ページ13
そうしてずっと、遊び続けた結果。私たちは見事に、体力が限界になりバテた。
貴「ふぃ〜!たくさん、遊んだ遊んだ。ヒロくん零くん!もう暗いし帰ろっか」
そう私が、近くでペタンと座り込んで息継ぎをしている二人に声をかける。
諸「えっ!?もうそんな時間?」
降「疲れた……。もう真っ暗になるね」
そう言いながら、辺りを見ると昼間にいた親子連れはとうに居なくなり公園にいるのは私たちとその他数人の人だけだった。
……てか私、久々にこんな遊んだわ。ん?それより、私が遅く帰ったらお母上が心配しそうやな。普通の家ならもう、夕ご飯の支度する頃だろうし。
貴「……よっし!それじゃあ、ヒロくん零くん。今日はもう、帰ろう?二人のお父さんとお母さん心配しちゃうし。私も帰らなきゃだから」
諸「えっ……、うん。分かった。じゃあ、帰ろうか零」
降「……うん」
そう、パンパンと膝などに付いた砂を落とす二人。そんな二人を見ながら、私も帰ろうと家路に足を向けた途端。二人がキュッとズボンの裾を握ってきた。
貴「ん?どうしたの二人とも?」
諸「あ、あのさお姉さん!……また今度、遊んでくれる?」
降「俺も、お姉さんとまた遊びたい……。ダメかな?」
そう、私よりも少し低い身長のため私を見上げる形で見つめてくる二人。その頬は少し赤らんでおり、目も少し潤んでいた。
その姿は、私の心に大ダメージを食らわすのには効果抜群であった。そのため、私の心がぐらりと揺らいでいた。
けれどこれ以上、関われば何が起こるか私にも分からない。けれど、ここまでされて断れるほど冷たい人間じゃないわけで……。
貴「う"っ……。ふ、二人がそう思ってくれるならまた遊べるよ?だから今日は一旦、お家に帰ろ?ね?」
諸「っ……!!ほ、本当!?」
降「や、約束!約束だよ!!」
そう、必死に言われて少し驚く。こんな一日遊んだだけの女に、よくこんな懐くな〜と思った。……うん、何か私の言い方完全にアウトやな。
諸「Aお姉さん、約束だから指きりげんまんしよう!!」
貴「え?指きりげんまん?」
諸「うん!約束する時、俺も零とよくやってるから!」
貴「え、あ、うん。良いよ」
そう言い、ヒロくんと零くんが差し出してきた小指に自分の両手の小指を差し出してその小さな小指に絡ませる。
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おもち(プロフ) - うわぁーなんでこんな神作品作れるんですか???神作者様ですか???これからも頑張ってください!続きが気になります! (2020年6月8日 17時) (レス) id: da120451b3 (このIDを非表示/違反報告)
mare - とても面白いですね!頑張って下さい! (2020年3月30日 1時) (レス) id: 753e30b206 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千本桜 | 作成日時:2020年3月22日 23時