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ロ「Aちゃん、そんなこと言わないでくれ。……僕は、君のことを知っていると言っただろう?
君の置かれていた境遇も、全て知っている。だからこそ、そんな君だからもっと"幸せ"を知って欲しいんだ。
我儘だって言っていい、誰に頼ってもそれは恥じゃあない。だから、何でも言って欲しいんだ」
そう喋るロマニ様。その顔は、まるで苦しそうだった。私が、実験を最初の頃に受けていた時と同じ
−−嗚呼、貴方にそんな顔をさせてしまった。やっぱり私は、失敗作だ。こんな顔を、させたい訳ではないのに。
只、私は人との繋がりが無いから……。心が分からないから、どうやればこの方が優しい顔になるのか分からない。
貴「……その、ごめんなさいロマニさま。わたしは、あなたさまにそんなかおを、させたくはなかったのです。
ただ、その、わたしは……」
ロ「……ごめんね。僕も、色々と言い過ぎてしまって。でもね、コレだけは覚えておいて欲しいんだ。僕や、ここに居る職員はキミの味方なんだと。
コレから、君にはマスターとして様々なことがあるだろう。でも、もしキミが迷ってしまったら僕たちには何でも言って良いんだという事をね」
そう言われ、少し分からなかったけどコクリと頷く。だって、ロマニ様の綺麗な瞳はとても真剣な色だったから。
貴「……は、い。わかりました、ろまにさま」
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作者名:千本桜 | 作成日時:2020年2月18日 17時