【d!】ヒロインと悪役令嬢ねぇ…興味無いわ【学パロ】

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私は最近寝ることが出来ていないことを伝えた。すぐに真剣な表情で診察を始める。





｢…ストレスが原因の不眠症だね｣

｢それは分かってましたが…実は私、幼い頃にも不眠症のようなものになってしまって、専属の医者から貰っていた睡眠薬を飲んでいたのですが…｣

｢…薬が体に慣れて効かなくなっちゃったのか｣


薬が使えないなら、根本的な原因であるストレスを除かないと治らないと言う。

｢…先生｣

｢分かってるよ……リンちゃんはそれが出来ない…どうしたものか……｣


｢…自分でなんとかしてみせるわ｣




椅子から立ち上がり先生に頭を下げる。

｢ありがとう、先生。先生がパッヘルベル家の専属医だったら良かったのにな｣

｢そう言って貰えて嬉しいよ。いつでもおいで｣



保健室から教室に戻れば、いつの間にか1時限目が終わっていた。

｢先生、申し訳ありません。気分が悪かったので保健室で休ませて頂いていました｣


2次元目、礼儀作法について。

こんな常識もわからない人間、ここにはいないと思うのだけれど…学校は不思議ね。

分からないことを学ぶ場所が学校だと思っていたわ。




｢あ、チッスチッスリンさん｣

｢あら、ゾムさん。珍しいわね、貴方がサボらずに授業を受けるなんて｣


移動した教室の隣にパーカーのフードを深く被ったゾムさんが座っていた。相変わらず顔はよく見えない。生徒会の一員のゾムさんだけど、


｢逆に1時限目どしたん？｣

｢なんでもないわ。少し気分が悪くなってしまっただけよ｣

｢はえー、大丈夫なん？｣

｢もう平気｣


良かったな！とギザギザの歯を、見せて笑うゾムさん。

この態度と、人柄故に私は彼に引き寄せられた。関わらないつもりでいたのに、友人になってしまった。

でも、後悔はしていない。


｢…あなたと居ると、楽だわ｣

｢ん？ようわからんけどよかった！｣


皆ゾムさんみたいな人だったら、平和なのに。




｢あー！はよこんな所出て戦争行きてぇー！｣


前言撤回、皆ゾムさんみたいな人だったら、平和が訪れる気がしません。

2話 脅威と私→←☆

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