12話 ページ12
午後から仕事が入っていたるーしぃは、お昼ご飯を前にして行ってしまった。
るーしぃ以外に親しい人も居ないので、1人で屋上へ向かう。…本当は立ち入り禁止なんだろうけど、言い訳なんてどうにでもなる。
ベンチに腰をかけ、健康面に気を遣いすぎて味気なくなってしまったお弁当を開ける。
まずは塩気のなさそうな焼き魚を口に放り込んだ。
｢…！？……ｹﾎｯ…ﾝｪ……え？？……ハ？｣
クソ甘い珈琲の味がした。
……え？
｢驚きましたかAさん☆｣
｢……日々、樹………｣
｢呆然としちゃってますねぇ。珍しいお顔が見られて私は大満足です！｣
そこに直れ、その長い髪の毛引きちぎってやる。
＿＿＿＿
＿＿＿
｢私が言うのもなんですが、仕返しが案外優しいですよね貴方｣
引きちぎるのは流石に大問題になりかねない、というかなるので馬鹿にするつもりで長い髪をツインテールにしてやった。
案外に似合ってしまって悔しい。
｢Aさんもお似合いですよ？ほら、お揃いです｣
｢ハ？｣
鏡を向けられ見たらいつの間にか私がツインテールにされていた。
腹立ったので弁当を日々樹に投げつけたが、全部見事に綺麗に拾われた。
何なのこいつマジで。
｢ハァァァ〜……ていうカ、お前演劇科の校舎で何してんノ…？｣
｢休憩時間にAさんの舌打ちが聞こえまして、ついお顔が見たくなってしまいました｣
｢ボクは君なんかの顔を見たくも声を聞きたくもないけどネ。舌打ち聞いて顔見たくなるってどういう思考回路してんノ？……まず聞こえたって何？｣
…前々から思ってたけど、奇人って枠に収めていいのかコイツ。
｢Aさんの舌打ちは入学時から何度も聞いていますが、前よりもお近付きになった今のタイミングなら許されると思いまして｣
｢ふっつうに気持ち悪いナァ…なんで許されると思ったんだカ｣
日々樹が全て拾ったお弁当を仕方なく食べ、聞いてもない事をペラペラと話し続ける彼の声を半分流しながら聞いていた。
お弁当を食べ終わる頃、急に声が止まった。何かと思ってみればこちらを凝視していた。
｢…ナニ？｣
｢腕の所、何かありました？｣
｢腕？……あぁ、これ……え、怪我してたノ？｣
言われた自身の腕を見てみたら、赤みを帯びている所に血の乾いた後が残っていた。
口が悪いのは、許してね。
あんの、クソガキ。
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ゆあ(プロフ) - 名前見て｢え…いや偶然？えでも…｣ってなりましたw知ってらしたんですね…！ (2022年8月26日 10時) (
レス) @page11 id: 5acf3927f5 (このIDを非表示/違反報告)
紫月天音(プロフ) - ずっと読んでてむっちゃ好きなんですけど、まさかPOGも知ってるなんて…名前から予想はできてたけど！！さらに好きになりました！！ (2022年8月26日 10時) (レス) @page11 id: 2a080b2c68 (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子 - エ、画像がとっても綺麗だネ！あト、‘’目付きが悪い(以下略)”の作者だったんだネ。僕はその作品好きな作品の内の一つだかラ、宣伝であった時はびっくりしたヨ。更新頑張ってネ！ (2022年8月16日 0時) (レス) @page7 id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ（自称天才☆）(プロフ) - イメ画がほんとの雑誌見たい...！すごいです！画力ちょっと分けてください（（ (2022年8月12日 7時) (レス) @page6 id: 2c52dd1a0d (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - イメ画すんごい好きです。大切なことだからもう一度言います。ものすごい好きです。 (2022年8月9日 17時) (レス) @page6 id: 2801323682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作成日時：2022年8月4日 18時
