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52話 ページ7

名前を呼ぶ声が聞こえた。


変に心配かけちゃったかしら…面目ないわね。



「…リ、ドル君は……?」


「目ぇ覚まして一言目が他人の心配ってアンタなぁ…安心しぃよ、寝てるわ」


「そう…良かったわ……なんだか、夢を見ていた気分」



上半身を起こし、かけてくれたんでしょうトントンの上着を返す。紳士なところはグルッペン似かしら。

リドル君を囲むみんなを見て、ちゃんと大切にされている事を確信できた。


「あ、Aが起きてるんだゾ!?」



グリム君が短い4本足で健気に走ってくる。勢いよく飛びついてきたグリムくんを受け止める。

「大丈夫なんだゾ?」

「えぇ、心配かけてごめんなさいね。もう大丈夫よ」




「A!本当に良かった…お前まで倒れた時は肝が冷えたよ…」

「ふふ、本当に大丈夫だから。それより私はいいから、みんなはリドル君の傍に居て上げてちょうだい」


「そうだよ皆!そんな人よりリドル先輩の方が大変なんだよ?」



命知らずやなぁ…と呑気に呟く隣のトントン。私の番犬ちゃん達がいたらあの子どうなってたか……

まぁ、そうは言えトントンの目には殺気が込められていた。



「…なぁエース、監督生って頭おかしいんじゃないか?」

「それな、自分は迷惑かけてた癖によく言えるよな」

「はははは!!!」



1年生コンビの会話に爆笑するトントン。あぁ、何この空気……


「…あっ、トレイ君、リドル君の表情動いた…!」

「本当か…!?…リドル!リドル!!」



魘されていたリドル君がはっと目を覚ました。



「あ、目ェあけた!」

「ハァ〜……マジ、もう起きなかったらどうしようって超焦った……」


「はぁ……はぁ……、ボクは、一体…」



ちゃんと、正気に戻れたようでなにより。…もし、夢の中で会った記憶がリドル君にあるのなら…ちゃんと伝えなさい。

言葉で、気持ちを。



「…………。…ボク…本当は、マロンタルトが食べたかった」

「へっ?」



素っ頓狂な声を上げたエース君に構わず、リドルくんは溢れてくる言葉を綴る。


「薔薇は白くたっていいし、フラミンゴもピンクでいい……

お茶に入れるのは角砂糖より蜂蜜が好きだし、レモンティーよりミルクティーがすきだ。

みんなと食後のおしゃべりだってしたい……






ずっと、もっとトレイ達と、遊びたかった……う、うう…うぅっ……わぁあああん!!」

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無名 - とっても面白いです!応援してます!更新楽しみにしてます! (2022年12月4日 1時) (レス) id: f5e9d6662d (このIDを非表示/違反報告)
お肉より魚派(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!更新待ってます!!! (2022年8月25日 21時) (レス) @page14 id: e800e0edc6 (このIDを非表示/違反報告)
ヤモリ(プロフ) - 続きが気になりすぎる( ・᷄-・᷅ ) 更新楽しみにしてます! (2021年12月31日 4時) (レス) @page14 id: 34e094f64d (このIDを非表示/違反報告)
runva - 続き…楽しみ…3周…するのはやい…おもろい…飽きん…好き… (2021年12月16日 20時) (レス) @page14 id: b1b697b532 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい!面白い!カッコイイ!の連発でした!続きとても気になります!!どうか続き書いて下さい!!お願いします!それに神作にあえて良かったぁ〜ε-(´∀`;)ホッ (2021年12月1日 19時) (レス) @page14 id: 20fdbcd504 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2020年12月5日 11時

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