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51話 ページ6

トントンside



最後の一撃を入れたAさんがブロットに飲み込まれてしまった。

疲れた体に鞭を打ってAさんたちの元へ向かった。


「Aさん!リドル!!」


芝生の上に転がっている2人の体。2人とも息はしている…眠ってるんやろか。


「リドル!!」


避難していないハーツラビュルの連中が集まってくる。緑髪のやつがリドルの名前を呼んだ。


「安心してええよ、寝てるだけや」


「…はぁ〜……よかったぁ…なら、ちゃんと目は覚ますよね…」


どことなくチャラそうな奴が安心したようにため息をついた。

俺も安心して気が抜けてしまった。倒れて眠るAさんの横に腰掛ける。



あの頃のままや。あの頃の、Aさん。


「…ほんま、毎度無理しすぎやねん」




静かに息をしているAさんの寝顔は穏やかで、そのまま消えてしまいそうに見えた。

着ていた上着をそっとかける。


「リドル先輩…よかったぁ」


リドルの手を両手で包んでいる監督生、基ユウさんが呟いた。

良かったもなにも、俺らが助けんかったらお前死んでてリドル殺人者になってたんやからな。

ちゃんと、そこ分かってもらわんと。


「…ラインヴァイス先輩は、どうして眠ってしまってるんだ…?」


リドル達の方の輪から外れてAさんの方に来たスペードマークの奴。

確かに、どうしてAさんが眠る必要があるのか…でも、何となく俺は分かった。



「Aさんはな、昔から‘’よく聞こえる”人やねん」

「聞こえる…?」

「おん、Aさんは色んなことが聞こえる。聞こえない音は聞いてくれる。

今頃、リドルの(本音)聞いてんちゃうかな」



「俺は、先輩とは違ってラインヴァイス先輩とは出会ったばかりであまり知らないですけど……

ラインヴァイス先輩は、本当に凄い人なんですね」


優しく笑うスペードの少年。


「なんや自分、見る目あるなぁ…俺は、トントン・レザリオニスや」

「僕はデュース・スペードです」



時間がある時にでも、また話してみようか。


「…ラインヴァイス先輩大丈夫ですかね」

「大丈夫やろ、Aさんは強い人やから」





俺たちより、ずっと、強いねん。





「…今少し動いた気が……ラインヴァイス先輩…!」


「案外、早いお目覚めやな」

52話→←荳肴晁ュー縺ョ蝗ス縺ョ繧「繝ェ繧ケ



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無名 - とっても面白いです!応援してます!更新楽しみにしてます! (2022年12月4日 1時) (レス) id: f5e9d6662d (このIDを非表示/違反報告)
お肉より魚派(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!更新待ってます!!! (2022年8月25日 21時) (レス) @page14 id: e800e0edc6 (このIDを非表示/違反報告)
ヤモリ(プロフ) - 続きが気になりすぎる( ・᷄-・᷅ ) 更新楽しみにしてます! (2021年12月31日 4時) (レス) @page14 id: 34e094f64d (このIDを非表示/違反報告)
runva - 続き…楽しみ…3周…するのはやい…おもろい…飽きん…好き… (2021年12月16日 20時) (レス) @page14 id: b1b697b532 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい!面白い!カッコイイ!の連発でした!続きとても気になります!!どうか続き書いて下さい!!お願いします!それに神作にあえて良かったぁ〜ε-(´∀`;)ホッ (2021年12月1日 19時) (レス) @page14 id: 20fdbcd504 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2020年12月5日 11時

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