91話 毒蛇 ページ2
｢なに言ってんのよ！｣
｢…焦ってんなぁ｣
肩を強ばらせる。あはは、ばればれなんだよばぁーか。
｢私がまんまとあなたの策なんかに引っかかると思いましたか？
…毒を扱う歴は私の方が上、使う相手を間違えましたね｣
レティの思惑なら、本来は私は既にもがき苦しんで死に至っていたはず。
致死性の毒みたいだし。
残念、耐毒性の薬飲んだから死んだりしない。完璧に作れなかったのは想定内。
毒性を消す作用が上手く出来ず、無痛作用だけが働いている。
少し…厄介だなぁ。
｢ど、毒ってぇ何の話い？｣
｢ゾム先輩、持ってますね？｣
シシっと笑ったゾム先輩がフードを外して、ポケットから何種類かの草や花が入った袋を机に出す。
それを見たレティはさらに青ざめる。
笑っているゾム先輩、目は氷点下のまま。
また、口から溢れる鉄を手で拭って小瓶に入れていた別の薬を飲む。
こうなると思っていたから、用意しておいて正解だった。
トロリとした液体が喉を通っていく。
それ以降、鉄の味はぱったりと止む。
｢…そ、それはぁ……そのっ…｣
｢…レティ、説明して｣
有無を言わせないようなひとらん隊長の声音にレティが怯える。
｢…わ、私悪くないもん……ぜんぶわ、悪いのはそこのおんなだから！！そうよっ、私はあの女に命令されたの！毒を味噌汁に仕込みなさいって…！
…ねぇ、なんでそんな目で見るの？
私嘘ついてないのよ？…なんで、ねぇ…？
み、みんな私の事大好きでしょ？そんななんの魅力もない女より、私の方がよっぽど…｣
｢黙れや、口縫い合わすぞ｣
ゾム先輩から溢れ出す物凄い殺気にこの場の全員が息を止める。あの、グルッペン様でさえ。
私は大人しく自分の席に座る。
ゾム先輩を刺激しないように。他の幹部も音を立てないように座る。
じっと、ゾム先輩とレティを見る。
…今の先輩は、興奮状態で止めるのには一苦労するだろう。
…音を立てたら殺される。
殺戮衝動に駆られた、狼がそこにいる。
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あまね(プロフ) - イヤァァァァアすきいああ (10月28日 17時) (
レス) @page13 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
食パン - やばい 今まで長いものは飽きて最後まで見れなかったのにこれはめっちゃ気になって最後まで見れた！！こんな神作作ってくれてありがとうございます！！！ (8月22日 22時) (レス) id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
さむちゃ - 更新ほしいです(泣)時間がかかってでもいいので更新待ってます！(体調には気をつけてください) (8月15日 19時) (レス) @page13 id: 3351acd640 (このIDを非表示/違反報告)
ミーツ - めっちゃ好き…悪女のキチ具合にビビりましたが、所々にあるz.mさんとのイチャイチャが尊い…ﾁ.ﾉさんのもう1人の僕感もいい…もう更新はないのかな…(泣) (2023年3月29日 17時) (レス) @page13 id: 99599f2a1c (このIDを非表示/違反報告)
坪見 - 聖女任命式の⊂n君と95話の最後のζⅿさんが本当にかっこよくて好きです。更新お待ちしております。 (2023年3月17日 1時) (レス) @page8 id: 6aab2ccb93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年10月3日 9時
