69話 日常の変化を ページ28
完治していない傷はまだ少しだけ痛みを感じる時もあるが、大体は治り不自由のない生活を送る事はできる。
明日の任命式でも問題はなさそう。
ただ1つ問題があるとすれば、先輩がなかなか離れてくれない事。
「先輩、もう大丈夫ですから…動きにくいんです」
「ダメや」
「襲われてもこれじゃ迅速に対応出来ません」
「ええ、俺が守ったんねん」
過保護もどうかと思いますが…それにこれじゃ人が来た時の視線が痛い。
「…もう席座りましょう」
「おんっ」
…たまにあざとくなるが、騙された方の負けである。抱きつかれたまま席に座る。ここでご飯食べるの久しぶり…
なんて考えているとドアが開き、皆が入ってくる。
「Aさん、ゾムさんおはようございます」
「エーミールさん…おはようございます」
驚いた、まさかエーミールさんも周りの目を気にしなくなったなんて。
「うわ、ゾムさんA先輩から離れてくださいよ」
「嫌や、もう絶対離さん」
後輩からの揶揄う様な視線に耐えながらも、さっきから先輩の言葉一つ一つが良い意味で、確実に心を刺してきている。
…どうして急に執着心が芽生えたのか、誰か教えてください。
「ほんまお前ゾムに懐かれてんな」
「エ ロ小僧、とうとう後輩にも手ぇ出すんかw」
朝から驚いてばかり。まさかコネシマ隊長とシャオロン隊長まで輪に入ってくるとは…
「うっさいわ、別にもう実質俺のもんみたいなもんやしええやろ」
…不思議と、それを拒む気持ちにはならなかった。
「…はぇー、Aも満更じゃないっちゅうわけか」
「いや、そんな事は……」
否定しないと、否定……できない。
ニヤニヤと笑うコネシマ隊長を軽く睨みつける。
「おっはようみんなー!…っ…あ、みんなAちゃんなんかとお話しちゃダメだよ!こっち来て!」
レティが焦ったようにコネシマ隊長とシャオロン隊長の袖を強く引いている。
「ちょ、レティ落ち着け…!」
「だってシッマ!Aちゃんは悪女なんだよ!?この国を滅ぼそうとしてるのっ…私達の仲も裂こうとして…っ……なんで疑うの…?
レティは聖女よ?聖女の言うことに間違いはないんだから!!」
呆れた、もう聞いてられないわ。
「それがもし本当に聖女だったら、とグルッペン様も仰っていました。大人しく明日を待つべきでは?」
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ポンコツ - めっちゃ面白くてどんどん読めました!マジ神作! (2021年5月15日 8時) (レス) id: 325f452e67 (このIDを非表示/違反報告)
隻狼姫(プロフ) - えっ、おすすめに出てきたから見てみたら面白くて一気読みしてたんですけど、まさかお気に入り登録してるtwst小説の作者さんだったとは…そりゃ面白いわけですわ… (2020年10月7日 21時) (レス) id: efc986c11a (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 次回が最終回…だと…!?うああああ……待ちきれないぃぃい…。むっちゃ楽しみです!! (2020年9月26日 0時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
kiito - あぁー最終章に突入してしまった〜!嬉しいけど寂しい(´;ω;`) (2020年9月21日 22時) (レス) id: 840ffe907d (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃ(プロフ) - レティまさか、、、味噌汁に*を、、!?だから夢主は*に関する本を教授のいる図書室から借りてキッチンで*を作ってから飲んで耐性を付けたんですか!!?(*←のところ合ってるか分かんない、、) (2020年9月16日 20時) (レス) id: c3d604437a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年6月6日 9時