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その後。樋口ちゃんが覗きに行こうとしているところを押さえ、銀ちゃんと手を繋いで女湯の脱衣所に瞬間移動。樋口ちゃんは泣いていた。
「せんぱぁい……心配です……!」
「樋口ちゃん、泣かないの。大丈夫だって、ね?」
「でも……」
樋口ちゃんを羽交い締めにし、女湯の脱衣場に鍵を掛ける。実は此処の常連だったりするから、多少の勝手は許される。
「あ!何してるんですか!?先輩のお姿」
「樋口ちゃん?私達女の子ね?私はそういうの恥ずかしくて見れないんだって!」
銀ちゃんがコクコクと頷き、樋口ちゃんが崩れ落ちる。私としては、樋口ちゃんの行動の方が考えられない。ふと、彼女の荷物が少し多いことに気付く。
「あれ、荷物多くない?」
「はい!先輩の分も持ってきてます!」
「そっか!貸して!」
「嫌です!隣から投げるとかやって」
「貸りるね?」
樋口ちゃんの荷物からもぎ取り、没収。後で異能を使って転送しておこう。樋口ちゃんが、また泣いていた。
服を脱いだ銀ちゃんが、先に女湯へ向かう。私もサッと準備を済ませ、一升瓶を持って風呂場へと。
「温泉にお酒っ!此れこそ、日本の文化!」
隣の男湯からは騒ぎが聞こえる。どうやら、龍ちゃんがお湯に入らなすぎて騒動が起こってるらしい。
私は一升瓶からグラスにお酒を注ぎ、飲み干していく。
「ふはぁ……贅沢だよぉ……」
「せんぱぁぁぁああい!!!!私が先輩の分の石鹸も持ってきてます!!!!」
樋口ちゃんが叫ぶ。浪漫をやろうとしているらしい。だが、其れをぶち壊すかのようにして中也さんが叫ぶ。
「そうかァ!Aー!居るかー!!」
「転送しとくねー!!!!」
「嫌です!これだけは!これだけはやらせてください!お願いします!本当に!本当にっ!!お願い!!」
樋口ちゃんが嫌々と私に絡みつく。一升瓶を支えに寄りかかっていた事もあり、グラグラと身体が揺れる。流石の私も焦り慌てる。
「え?え?あ、ちょ、やめ!」
「……え?」
倒れる直前。どうやら異能が誤作動したらしい。一升瓶、私、石鹸と丸々セットで男湯に瞬間移動してしまった。
固まる男性陣と私。当然、全裸。
しばらくの沈黙、後に……
「や、僕は、見ていない……から、安心しろ……」
「手前、良い身体してんなァ?」
「いやぁあああああああ!!!!」
パニックで頭が真っ白に。一番近くの立原君を一升瓶で殴り、石鹸を梶井に投げつけ女湯に戻る。樋口ちゃんが目を丸くしていた。
「何か……すみません……」
※→←日本酒『ポートマフィアallキャラ』※櫻子さんリクエスト
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いちご(プロフ) - ミラから来たぞおおおぉ! に、しても評価凄いですね!Σ(゚ロ゚;) (2020年6月21日 14時) (レス) id: 3cbabf2902 (このIDを非表示/違反報告)
モフ子 - 道化さん» 全然OKです。後見させてもらいました、兎に角好き(語彙力Maxです。 (2019年8月4日 17時) (レス) id: 7dc88695a1 (このIDを非表示/違反報告)
道化(プロフ) - 書かせて頂きました!お仕事疲れとの事なので、ちょっと絡めたお話を。ゴーゴリ「頑張った子には、ご褒美がいるよね!私は分かっているのさ!」 (2019年8月2日 18時) (レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
道化(プロフ) - モフ子さん» 了解しました!リクエスト内容は、シリーズ最新作の「恋は下心」の方に投稿させて頂きますが、大丈夫でしょうか? (2019年8月2日 18時) (レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
モフ子 - リクエストしても宜しいでしょうか?天人五衰のゴーゴリ君っていいですか?シチュエーションは何でも構わないのでお願いします!仕事帰りに癒されたい!どうか私の我儘を聞いて下され (2019年8月2日 11時) (レス) id: 7dc88695a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:jazz | 作成日時:2019年4月26日 19時