続き ページ49
リリカに言われた一言が、余りにも可笑しかった。ミルクティーに口をつけていなくて良かった。コトリとマグを置いて、お茶菓子をつまみながらケラケラと笑った。
｢アハハ！うん、君達のキラキラ笑顔はどうにも出来ないね。……いや、出来るんだけど、何となく私がやると気持ちが悪い気がしてね？｣
｢確かに。Aさんのは営業スマイルって感じしそう｣
笑いながら言った私の言葉に、笑いながらグサッと本音を刺してきた魔法少女。容赦が無いな。だが、事実だからどうにも出来ない。
｢そうそう。魔法少女感出ないよ。だから、ただのコスプレイヤーってわけ。なんなら、黒の子もやる？衣装作ってあるよ｣
｢それでクマが出来てたんだね。ちゃんと寝なくちゃダメだよ？｣
努力を話したら怒られてしまった。まあ、私もしょうもない事に徹夜したとは思っているが。苦笑いをしながらミルクティーを啜るしか出来なかった。
少しの沈黙。やがて、リリカがホッと一息ついた様に呟いた。
｢……温かいね｣
｢でしょ。リリカさ、なんていうか……私の前では無理して笑うなよ。泣きたかったらいつでもおいで。こうして出迎えてやるから｣
目を見開くリリカ。なんだ、自分では気付いてなかったのか。泳ぐ目と、震える唇。私は、そんな小さな体を抱きしめた。
｢リリカは、皆のために笑っていなくちゃ……｣
｢私の前ではそんなん良いから。こんな格好じゃあ示しつかないだろうけどさ……皆の理想やってんのがキツイのは、何となくわかるから。ね？｣
ぽんぽん、と優しく背中を叩いてやる。抱きしめたまま、数分は経った頃に、嗚咽が聞こえ始めた。
この格好を見た時のリリカを見て確信した。そうだ、彼女はいつも、一人で抱えていたのだ。仲間に対する劣等感も、魔法少女としての重圧にも。
｢リリカ、リリカね、本当は……辛かった……う、うわぁあ……！｣
｢うん。よく頑張ったね。リリカは偉い子だ｣
しばらくして、リリカが泣き止んだ頃。もうミルクティーは冷め切ってしまったし、お茶菓子はお茶会を再開するには少なかった。
｢あちゃー……お茶会はやり直しかな……衣装もびちゃびちゃだ｣
｢ごめんね……｣
｢いいよ。仕方なし！被るけど、リリカコスするか！ああ、黒髪のカラバリね。んで、そのまんま、お菓子買いに行こ！｣
｢……！うん！｣
さて、リリカとカラバリリカの私とで買い物に行った際、マルコスと偶然会った訳だけど……まあ、彼の反応は言わなくてもわかるよね？
終わり
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←甘えてどっきゅん☆コスチューム！(リリカ)※タイトル詐欺のシリアス注意
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jazz(プロフ) - デラックスお餅さん» 純粋な感想ありがとうございます！何かネタが降ってきたら書けるんですがね……（笑）「コメント アリガトウゴザイマス。コレカラモ ヨロシクオネガイ シマス」 (2019年1月26日 22時) (
レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
デラックスお餅 - 面白い！次回に期待... (2019年1月26日 20時) (レス) id: 38e0588fa2 (このIDを非表示/違反報告)
jazz(プロフ) - まっちゃむーしゅさん» ありがとうございます！13は絶対お酒好きだろと思いましてつい← ｢コメント アリガトウ ゴザイマス。アノ二人 ニハ テヲ ヤイテ イマスガ……イワレタ 本人達ハ トテモ喜ンデ イマスヨ｣ (2018年12月22日 20時) (レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - お酒で直ぐにつられるサティとビッチちゃんがかわええ (2018年12月22日 20時) (レス) id: ea9a3f21f7 (このIDを非表示/違反報告)
jazz(プロフ) - ゲスミンさん» ｢ワタシニ コウイヲ ムケラレマシタカ？ムダガ スキナ ニンゲンラシイ コウドウ デスネ。コレカラモ カンサツ ヲ ツヅケテイキマス｣ご愛読、またご感想、ありがとうございます。 (2018年12月10日 12時) (レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jazz | 作成日時：2018年11月30日 19時
