【ぷよぷよ】大罪の黒魔道士 (ページ17)

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魔物の人探しページ17

それから、紆余曲折あり、Aとアルルはぷよ勝負をしていた。

同刻。魔物はと言うと。

｢何処にいる……全く、私が居ない間、Aはどう生活していたのか……｣

見えなくなったことで心配し、辺りを歩き回りながらキョロキョロと探し回っていた。

｢あれ、クルーク？でも、なんか違うような……｣

声をかけられた。くるりと振り返ると、そこにはアミティが居た。今は肉体が別にあるので、自分はクルークでは無いと思う魔物。だが、言わねばわかるまい、と相手をする事にした。

｢私もこの肉体も、クルークでは無い。あいつの本に居たまものだ。だが、この肉体を作った我が主曰く、クルークに似せてはあるようだがな｣
｢肉体を作った主？｣

わかりやすく説明したつもりだったが、アミティはわからなかった様だ。人物についての質問をされてしまった。魔物は一つ溜息をつく。

｢……Aの事だ｣
｢成程、Aさんの事か！そう言えば、本のまものの為に作ったって言ってたもんね！｣

魔物が呟くと、アミティは笑いながらぽん、と手を打って頷いた。魔物はこくりと頷くと、アミティにある事を尋ねる。

｢ああ。ところで、その我が主の行方を知っているだろうか？｣
｢うーん……｣
｢なんだ。知っているのか？知らんのか？｣

悩むアミティ。急かす魔物。それでも、アミティは唸るだけである。数秒後、何かを閃いたように顔を上げた。

｢あ！｣
｢何かわかったのか!?｣
｢ぷよ勝負したら思い出すかも!!｣
｢良いだろう。早めに思い出すが良い｣

魔物はアミティの誘いに乗り、二人は互いに距離を取った。

｢いっきまーす!!｣
｢知るがいい、我が闇を!!｣

フィールド展開。ぷよ勝負がスタートした。

――――――――

｢ばたんきゅー……｣
｢終わりなき闇を知れ!!｣

結果は前述の台詞でわかる通り、魔物の勝利であった。負けたアミティだったが、その面持ちはスッキリとした笑顔であった。

｢あー！楽しかった!!｣
｢そうか。さて……我が主の行方はわかったか？｣
｢うーん……あ、そうだ!!｣

魔物も楽しんではいた。だが、それよりもまず重要なのは、自身の主人であるAがどこへ行ったかであった。尋ね直すと、アミティはまた唸り出す。しかし、先程よりも短い時間で顔を上げた。

｢思い出したか？｣
｢うん！確かあっちだったような……｣
｢よくやった！今度何かで返してやろう。それではな｣

赤いマントを翻し、言われた方向へと足を進めた魔物であった。