【d！】通常運行の異常行動。【呪鬼2】 (ページ11)

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Angel ページ11

「はいさようなら」

「「さよーならー！！」」

『…さよなら』

帰りの会終了後、先生の元へ早足で歩く。

「どうした？」

『…今日、三日月なので帰ります』

「あー…わかった。また明日な！」

『…先生、手出して』

首を傾げて左手を出してくる先生の左手を取って薬指にキスする。
他の人には見られてないはずだから大丈夫だといいな。

『さよーなら』

「…かわいい」

ほぼほぼ放心状態の先生を放ってランドセルを背負う。
教室から出て下駄箱に向かい、靴を履き替える。
月の光を浴びたくないし何よりあの人達が面倒臭い。
早歩きで門から1歩踏み出そうとした時、腕を掴まれた。

「待てや」

『…何？』

振り向くと嫌いな5人が勢揃いで私を見ていた。
仲間を呼ぶコマンドでも選択したのかな、と考える。

「着いてきてや」

『なんで？帰んないといけないんだけど』

「どーせゲーセン行くんやろ？ええやん」

『…はいはい。着いてけばいいんでしょ』

言い返すのも面倒臭くなり諦めると腕を掴んだまま歩き出す。
触れられてるのも嫌で腕を振り払うと顔を顰めて見てくるロボロ。

「…逃げるん？」

『いや普通に嫌、手触んないで』

そう伝えるとふーんとだけ言って歩き出し、私とロボロの後ろから残りの4人が歩いてくる。
よりによって今日は三日月なのに最悪過ぎる。
スマホをポケットから出して、あの人達にメッセージを送る。
今日は遅くなる、それだけ送ってスマホをしまう。

『…何処まで歩く気』

「何処でもええやろ。ひよったん？」

『別に。歩くのめんどいだけ』

「普段から運動しないからひ弱なんやろ」

『牛乳飲んでない私に身長負けてるチビが何言ってんの？』