検索窓
今日:8 hit、昨日:15 hit、合計:30,368 hit

7-1【動乱篇アレンジ】 ページ37

『え、妖刀の処理?』
「えぇ、どうもその近くの鍛冶屋に妖刀があるらしいんです。処理が難しいのなら、ひとまず回収だけでも構わないと(ひじり)が」
『はぁ……まぁいいけど』
「あ、それから、今度の帰省のことなんですけど」

ブチッ
ツーツーツー

『……めんどくさっ』








妖刀の気配は、いつも使う鍛冶屋からだとすぐにわかった。
それほど力が大きいということなのだろう。
面倒くさいが、一先ず回収だけでも先にしなくては。
いつものように鍛冶屋に入ると、そこには鍛冶屋の親父と、土方さんがいた。

「刀の手入れか?」

『いえ、1つ聞きたいことがあって。あの、ここって妖刀とか、そういう曰く付きの刀ってあります?』

「妖刀?なんでまた……あぁ、だが妖刀なら、そこの旦那が持ってるやつがそれだぜ」

振り返ると、土方さんが不思議そうに刀を見つめている。
目の前にあったのなら話が早い、さっさとあの妖刀を回収してしまおう。
と、土方さんに声をかけようとしたその時。

「親父、しばらくこれ代わりの刀にしていいか?」
『ダメです!』
「あ?」

あ。
条件反射で思わず叫んでしまった。
土方さんはニヤッと笑って私の頭を小突く。

「んだよ、テメェもこの刀が使いてーのか?ガキが一丁前にませてんじゃねーよ。なぁに、刀の手入れが終わりゃテメェにも貸してやるさ」

『い、いやそういうことじゃなくて』

「やめとけお前ら。その刀は恐ろしく切れるのは間違いねぇが、ちと曰く付き。呪われてるってことだ」

「呪い?ったく冗談も休み休みにしてもらいたいぜ。じゃ、刀の手入れよろしく頼むぜ。親父」

『あ、ちょっと!副長ー!』

私の声も虚しく、副長はさっさと鍛冶屋を出て屯所へと歩き出す。
慌てて後を追いながら、私は再び説得を試みた。

『そ、それ今貸してほしいんです!大丈夫です、すぐ返しますから。ねぇ副長ー!』

「うるせぇなさっきから。たった2、3日の辛抱だろーが」

『2、3日も待てないんですよー!ねぇねぇー!』


「真選組副長、土方十四郎とお見受けする」

間の悪いことに、こんなところで攘夷浪士10人と立ち会うことになった。

「ちょうどいい、試し切りといこうじゃねぇか」

『え、まさかその刀でやるつもりですか!?』

「妖刀だかなんだか知らねぇが、刀の力を見せてもらおうじゃねぇか。Aは下がってな」

そう言って土方さんは鯉口を切り、攘夷浪士達に切りかかって____






いかなかった。

7-2→←6-8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おさくら | 作成日時:2020年5月7日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。